「賢い医師生活2」11話をさらに深く:字幕の狭間解説・演出意図を考察

韓国在住K-dramaライターMisa
「賢い医師生活2」11話を視聴済みの方にむけて、日本語字幕では伝わらないニュアンスの解説や演出意図を考察します!

「賢い医師生活2」では、細かい部分まで意味をもたせた演出、セリフや、日本語字幕では伝わりきれない小ネタなどが満載!

シーズン1に引き続き、韓国視聴者の間で話題になったことなどを参考にしながら、作品をさらに深く楽しむための私なりの解説・考察を行っていきます。
※完全ネタバレありなので、視聴済みの方が対象の記事です※

「賢い医師生活2」10話に関する記事はこちら

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「賢い医師生活2」11話のテーマ

「賢い医師生活2」11話では、99ズの次の世代の、若手先生たちの成長、苦悩…そして、”同期の絆”が描かれていたと思います。

そして、思いもよらなかったカップルたちの急展開…!2週間待った視聴者へのご褒美のような、嬉しい展開の連続に、もう胸がいっぱいでしたね…!

ここまで来ると、もう様々な謎が解き明かされてきているので、あまり解説するポイントが多くないな〜と思って書き始めた今回の記事。

今回、全体的に日本語訳も変な意訳とかはなくて、韓国語のニュアンスを活かしたものが多かったなと思います。

しかし結局、なんだかんだで、いつもぐらいのボリュームになりました(笑)

本当に細か〜い部分ですが、あの名シーンの内容を更に深く理解するために、補足したい情報たち、私なりの解釈をまとめました。

救急患者はやっぱり…

ソンファのプレゼント

10話の最後で、”ユルジェ病院の医者”という救急患者は…!?というところで、気になりすぎる終わり方をしてから2週間。

11話の冒頭は、ソンファが、イクジュンの部屋にプレゼントを置きに行くところから始まります。

机の上でソンファが、メッセージカードに書いた言葉は、シーズン1の6話で、イクジュンがソンファに渡そうとしていたプレゼントの中に一緒にあったカードとほぼ同じです。

誕生日おめでとう イ・イクジュン^^
画面を上下逆さにしてみました

イクジュンが当時書いたカードは、

誕生日おめでとう チェ・ソンファ!

!には横棒が2本。コーヒーに書かれていた文字と一緒ですね。

と書かれていました。こういう細かい演出も、キュンときますね。

ここで、”ソンファが何度も忘れ物をする”という演出は、ソンファが、単に”友人の机の上にプレンゼントを置きにいった”のではなく、思いを寄せるイクジュンに赤い帽子をプレゼントしようとドキドキしていた、20年前とあの頃と同じ気持ちになっていて、今までは違う、どことなくソワソワしたソンファの状態を表しているようでした。

なお、その後に登場する、20年前の5月、イクジュンの誕生日のシーン。

その前の4月のソンファの誕生日に、ソッキョンもソンファが好きなことを知って、ソンファへの気持ちをすでに封印してしまったイクジュンは、ソンファからの誘いを断ってしまいます。

ここで、日本語字幕では、

ソンファ:私が一緒に食べてあげる
イクジュン:約束がある 人に会う
となっており、その後のセリフで「俺が紹介してと頼んだから」とあるので、何となく「女の子を紹介してもらうんだな」とわかると思いますが、実際の韓国語のセリフでは、最初から、
「約束がある ソゲティングがある」

と言っています。ソゲティングは、誰かの紹介で異性と会うこと。

これは、例えば、日本語でいうと、好きな相手に勇気を出して「一緒にごはん食べよう」と誘ったのに「合コンがあるんだ」と言われたぐらいの衝撃があります。

誘いを断られただけでも辛いのに、「合コンがある」と言われると、「自分をそういう風に意識すらしてないんだな」という二重の切なさがありますよね。
ソンファはこの時、ハッキリと「イクジュンは自分に関心がない」と感じ、以降、その気持ちを封印したということが、この会話から想像できます。
ちなみに、この時にイクジュンがギターで練習している曲が、7話のキャンプ場で話に出てきた「悲しい海」という曲。

「君が去っていった少し悲しい思い出のために〜」という歌詞で、終わった恋を想う切ない曲で、20年前のソンファとイクジュンのすれ違ってしまった恋を象徴する曲として使われています。

今回のシーンを見てやはり、7話のレビューで予想したように、ソッキョンとの友情のために、ソンファへの気持ちを整理せざるを得なかったイクジュンが、誰にも言えないその切なさを表現するかのように、当時この曲を一生懸命練習していたのではないか?と思いました。

もしそうだとしたら、この時、ギターを練習していたイクジュンの頭の中は、ソンファへの切ない想いでいっぱいだったのかもしれません。

本当だったら、飛び上がるほど嬉しかったはずの、ソンファからの誘い。

ソッキョンはすでにソンファに振られているわけなので、両思いなのが分かってて諦めるのはもったいない…という気もしますが、大学生ぐらいの時って、確かに友情ってものすごく大事。

特に友達思いのイクジュンは、ソッキョンとの仲だけではなく、5人組全体の仲まで崩れてしまうことを考えて、諦めたのでしょう。

なお、今回、ソッキョン&ミナと、イクジュン&ソンファが同じタイミングでカップルになり、さらにソッキョンたちのほうが先に描かれたのは、作家の意図を感じました。

20年前、両思いだったのにすれ違ってしまった、イクジュンとソンファ。そのきっかけは、ソッキョンのソンファへの想いでした。

もう今は、ソッキョンはソンファを友だちとして見ていると思いますが、今回、まず先にソッキョンが無事にミナと結ばれることで、やっと、イクジュンとソンファも気兼ねなくカップルになれる…そんな意味合いも込めての、このタイミング、順番だったんじゃないかなと思います。

ソンファと救急室

現代に話を戻して…、イクジュンを想いながらソワソワしたソンファは、エレベーターで偶然、ジェハク先生に会います。

「イクジュン先生に”おめでとう”と伝言を」と伝えるジェハク先生は、まるでこの後、ソンファが救急室でイクジュンと会うことになることを予測しているかのよう。(伏線細かい!)

「今日はイクジュンともう会わないんだけど」というソンファですが、この時間に、結局、「もう少し病院に居よう」と思ったのは、本当に学会の準備をするためでしょうか?

私は、これは、ソンファが「会食が終わったら部屋にプレゼントを取りに戻る」と言っていたイクジュンの言葉を思い出し、「このままもう少し居れば、イクジュンが来る、イクジュンに会いたい」と思ったからではないかと思いました。

そして、かかってきたポン先生からの電話。ソンファは、イクジュンと救急室で再会することになります。

血まみれで、意識朦朧としたイクジュンの姿を観た時、ドキッとしましたよね…(涙)

「会食はちゃんとした格好で」というセリフから深ヨミしすぎたのか、意外とラフな格好で会食していたのは予想外でしたが、最初は思ったより重症そうで、心配になりました。。

そして、ポン先生が「ソンファが来た」と言った際の、口元のちょっとした動きだけで嬉しい気持ちを表現する、チョ・ジョンソクの細かな演技。

ポン先生の言葉が耳に入ってないぐらい、イクジュンを心配して不安で緊張しているソンファの気持ちが伝わってくるミドさんの演技。

真っ先にイクジュンの手を掴んだソンファに、友達以上である二人の関係性を感じ取る、ポン先生役のチェ・ヨンジュンの表情。

名俳優3人の演技が光ります。

やはり、相手への愛を再確認させる「救急室の法則」は、イクソンカップルにも、当てはまりましたね…!

次のシーンでは、イクジュンがICUに移され、99ズの仲間たちも駆けつけています。

救急室、ICUのシーンのそれぞれ冒頭で一瞬映り込む、点滴の表示をよく見ると、時間の流れを知ることが出来ます。

救急室で最初にセットされた点滴は、日付が「5-17」と書かれていたのが、このICUのシーンでの点滴には「5-18」と書かれており、ここで日をまたいだことがわかります。
(点滴の日付まで、演出、めちゃくちゃ細かい!)

5/17 (イクジュンの誕生日)
23:40 救急隊からの電話
24:00前 イクジュンが到着し、最初の点滴
24:00過ぎ(日付は 5/18)ICU に移動。99ズも駆けつける
→その後、深夜2:00まで

イクジュンの目にライトをあてるアンドレアに、「瞳孔は正常だ」というイクジュンですが、ここは実際は、

俺、pupil(瞳孔)intact(無傷)だ

医者らしい回答をしています。

そして、深夜2時になり、イクジュンのサポートをどうするか?と廊下で話している99ズたち。

このシーン、どこかで観たと思ったら、このポスターのカットと重なるんですよね。

ここでのソンファのセリフも、イクジュンを人一倍心配する気持ちが現れていました。

ソッキョン:明日は僕が
ソンファ:私がいるわ
〜〜〜
ソッキョン:今日は任せるけど明日からは交代で
ソンファ:いいの 私が付き添うわ

ここでは、韓国語では、1回目も2回めも「계속(続けて、ずっと)」という言葉が使われているのに、ソンファの強い意志を感じます。

その韓国語のニュアンスをもう少し出すとすると、

ソンファ:私がずっと居るわ
〜〜〜
ソンファ:いいの 私がずっと一緒に居るわ
という感じで、2回めにはさらに「横に(옆에)」という言葉も加わっていて「看病する、付き添う」というよりも、「とにかく心配だから、ずっと一緒に居たい」という想いを感じさせるセリフとなっています。

ミナとソッキョン

週末の初デート

ついについに、ミナ先生、そしてコンゴンカップルファンが待ち望んでいたソッキョンとの初デート。

11話のメインになるかと思いきや、物語前半、早めのタイミングで、食事をした後のシーンから始まったのには、少々驚きました。

「ドキドキして、あまり食事を食べられなかった」と、心のうちを包み隠さず表現するミナと、そんなミナを終始気遣うソッキョン。

そして、映画館でのシーン。いや〜、もうキュンキュンが止まりませんでしたね!!!(笑)

椅子の間の仕切りを取り外したり、耳元でささやくソッキョンの行動一つ一つに、ミナの緊張とドキドキが、伝わってくるようでした…!

ここで、ポップコーンをミナに渡してあげる時のソッキョンのセリフ(난 많이 먹었어)は、「僕は満腹だ」だと、ちょっとムードがない感じがしてしまったので(クマさんなので余計に 笑)、

自分なら、「僕はもういいよ」「沢山食べたから」とか、むしろ意訳で「沢山食べて」「お腹すいてるだろ」とかにするかな〜と思いました。(とにかく、キュンと来る感じに…!)
*直訳は「僕は、たくさん食べた」

これは、その前の車の中のやりとりで「ドキドキして、あまり食べられなかった」というミナのセリフから、お腹が空いているミナをソッキョンが気遣う、というところが胸キュンポイントだと思います。

そして、映画が終わった後、ロサからの「二人はデート?」という質問に「はい」とハッキリ答えるソッキョン。
チュチュ(ミナ先生)は、どれだけ嬉しかったことでしょう〜〜〜!!!!

この表情…!

このときのソッキョンの表情は、今まで一人で「新西遊記」を見て笑っていたときとも、母親と一緒にいたときとも、99ズの前で見せる表情とも違う、何とも言えない、優しく、そしてどこか”男”を感じさせる表情で、ドキッとします。

ソッキョンのアメリカ行き

デート後、エレベーターでジョンウォンに偶然会うソッキョン。

このシーン、腕組みしているソッキョンの表情をよく見ると、いつになく嬉しそうにニヤニヤしている様子…!

エレベーターの中でも、一人でスマホで「新西遊記」に夢中になっていた、これまでのソッキョンからは、考えられない表情です。(ミナとのデートのことを想い出していたのでしょうか…!)

そして、ソッキョンに「アメリカ行くのか?」と聞くジョンウォン。

この突然の「ソッキョンのアメリカ行き」については、前回のレビューで散々深ヨミしましたが…やっぱり、これはソッキョン母にミナを認めさせるためのソッキョンの戦略っぽいですね!!

シーズン1から、様々な描写を通じて、ソッキョンは、一見クマのように見えながらも、実はとても細やかな人物であることが描かれてきました。

患者である妊婦たちに対しての「細やかな配慮」はもちろんのこと、自分の恋愛においては、前妻に対する努力不足をソンファに指摘されたことも背景にありながら、大事な人を守るために「戦略的に考えて準備をする」様子が伝わってくるような描写が積み上げられてきました。

こうしてみると、「ミナの両親がソッキョンを”クマ”だと思わなかった」というエピソードも、そんなソッキョンの性格を強調する演出だったことがハッキリと見えてきます。

この感じだと、私が深ヨミした「ミナがアメリカに行く」という展開にまでは発展せず、「アメリカに行くつもりだったが、ミナの存在で、韓国に留まることにした」というストーリーで、ソッキョン母がミナを認める流れになりそうですね。

ソッキョンの”告白”

あの日のデートを堺に、ソッキョンとミナの関係は、「付き合おう」と言わないまでも、実質付き合っているような感じに発展していることが描かれます。

責任感のないミョン先生のせいで、落ち込んでいるミナに、何気なく電話をかけて「夕食食べたか?」「買っていこうか?」と言うソッキョンの行動は、もはや彼氏同然。

これは、シーズン1で同じく、ミョン先生のせいで苦労させられるミナに、ソッキョンが、そっとトッポッキを差し入れしたシーンを思い出させますね。

自分が99ズたちと食べていたトッポッキを、こっそり差し入れしたあの頃と比べると、ソッキョンが直接ミナに電話し、食べたいものを聞いて…と、関係性が大きく変わったことを感じさせます。

今回すごく美味しそうに見えたサムギョプサルは、ソンファが鉄板がほしいと言ったあのお店、하남돼지집(河南豚屋)のもの。シーズン1から継続してスポンサーで度々登場します。

翌日、配達アプリでは、お店の名前が検索ランキング上位に上がってました。(私も、注文しようか相当迷いましたw)

そして、車でソッキョンがミナを送っていくシーンでは、「家の前まで送るよ」のセリフは、実際は「”今日は”家の前まで送るよ」と言っているので、すでに何回も、ソッキョンがミナを家の近くまで車で送っていることを感じさせます。

ここでのソッキョンが初めて自分の気持ちを言葉にするシーンは、本当にイ・ウジョン作家の脚本の素晴らしさがわかる、名シーンでしたね!!!

決して派手な仕掛けはないにも関わらず、そのキャラクターならではの魅力を最大限に活かしたセリフで、他のドラマには無いようなユニークで、ずっと記憶に残るような名シーンを作り上げるイ・ウジョン作家。

告白シーンと言えば、映像や演出は少々異なっても、正直セリフは大体「お決まり」のものになってしまいがちなもの。(最近だと「今日から僕たち、一日目だ」がよく使われるなど)

ここまで、告白の機会を1回だけ残したミナが「最後の1回、どう告白するか?」と、「ソッキョンがどう答えるか?」ばかり考えて来た私達の予想を裏切って、「言葉よりも先に行動で示す」ソッキョンの様子と、そこから自分への好意を確信するミナの様子が描かれました。

これは、考えてみると、二人のキャラクターの魅力を良く活かしたさすがな展開だと思いました。

口に出さなくても、一人で様々なことを考えて行動に移すソッキョンが、いよいよその好意を行動でミナに示した時、どれだけミナが喜ぶか。

そして、思い込んだら一人で突っ走ってしまう性格でありながらも、シーズン1でギョウルに言った言葉「好きなら、心配で駆けつけるでしょ」だったり、夜に映画を二人で観にくるジョンスとロサは普通の友達ではないことを見抜いたり…「行動」を見て、人の気持ちをしっかり見抜くことができる、”意外と本質を突いている”ミナ。

なぜ私に告白しないんですか?私は、イエスです。
私は、良い人です。先生が思っているよりもずっと。だから心配しないでください。

こんなストレートで純粋なセリフを言って、嫌味がないキャラクターはミナぐらい!(笑)

「こんなこと、自分なら絶対言えないなあ」と思いながらも、すごくミナというキャラクターが愛おしくて、こんな素直さ、真っ直ぐさを羨ましく思った人は、多かったのではないでしょうか。

「僕が悪いやつだったらどうするんだ」と聞くソッキョンに、「いえ、先生は良い人です」と答えるのではなく、「もしそうなら、仕方ないです。運命だと考えます」と答えるのもミナ流。

ソッキョンが良い人であることは、もはやミナにとっては説明するまでもないほど確信していることであるし、自分が傷つくことよりも、相手に気持ちを伝えることを大事にするミナ。

同時に「僕が悪いやつだったらどうするんだ」と聞くソッキョンのセリフから、「ミナを大事に想う気持ち」を本能的に感じ取っていたことでしょう。

これがもし、最初のセリフが「僕なんて、そんな良いやつじゃないんだから…」なら、「いえ、間違いなくあなたは良い人です」という答えも自然かもしれません。

しかし、これまで描かれてきたソッキョンとミナの性格からは、そんなやり取りにはならないでしょう。

「僕なんて、そんな良いやつじゃないんだから…」というセリフは、相手を受け入れるほど自分に自信がないこと、それはつまり、あくまでベクトルは自分に向いていることを感じさせるセリフです。

一方、ソッキョンの「僕が悪いやつだったらどうするんだ」からは、「決して僕はそうじゃないけど」という確固たる自信と、突っ走りがちなミナを心配し、愛おしく想う気持ちが伝わってきます。

恋愛において多くの人が、相手を思っているようで、実は自分が傷つきたくないから、正直に言えなかったり、相手を傷つけてしまったりします。

しかし、自分が傷つくことを恐れずに、常に直球で相手と向き合うミナ。

「私は、良い人です。先生が思っているよりもずっと。だから心配しないでください」

このセリフからは、そんなミナの強さ、そして「自分に好意があることは間違いないはずだ」という確信が感じられます。

その上で、「それでも言葉にしないということは、何か引っかかる部分があるんだろうか?何を心配しているんだろうか?」と、相手の気持ちを考えたのでしょう。

カッコいい女性キャラクターが「私があなたを幸せにするから、心配しないで」というセリフは、ありがちですが…そんな”あるある”を簡単に当てはめないのが、イ・ウジョン作家。

決して自分を卑下せず、傷つくことを恐れない強さを持っていながらも、仕事の上では、まだまだ、ソッキョンほど患者の気持ちを配慮できなかったり、足りないところも沢山あると感じているミナ。

医師としても人としても尊敬してやまないソッキョンに対して、ミナがこの時「先生は、何かが引っかかって最後のセリフを言わないのかもしれない」と思っていたとしたら、ソッキョンに何と言うだろうか?

そう考えると、「私は、良い人です。先生が思っているよりもずっと。だから心配しないでください」が、とてもミナらしいセリフであることがよくわかります。

この二人の今回のやり取りが、とても魅力的に感じるのは、男女の恋愛という意味だけではなく、この二人が、自分の気持ちや判断に確固たる自信を持っている”強さ”と、先に相手を思いやれる”勇気”を持っていると伝わってくるからではないでしょうか。

イ・ウジョン作家のセリフは、いつも、セリフから作るのではなく、キャラクターの性格とその時の状況から生まれるであろう思考回路をまずリアルに想像し、「このキャラクターならこの状況で何と言うだろう?」という視点で、生み出されていると感じます。

「この状況なら、このセリフ」という”お決まりのパターン”に慣れていると、イ・ウジョン作家のセリフは一見、「ん?これはどういう意味だ?」と違和感を感じてしまうこともあるのですが、キャラクターの性格から考えてみると、よりリアルなセリフになっていることが多いのです。

「相手の負担になりたくないから…」と言いながら、自分が傷つくのを恐れて相手を遠ざけてしまったイクスン。
自分の弱さをさらけだして、相手に寄りかかることが難しいギョウル。

そして、そんな彼女たちの気持ちを大事にして、見守るしかなかったジュンワン、ジョンウォン。

そんな二組のカップルと比べると、ミナ・ソッキョンのカップルは、もっとストレートに相手のために行動できる二人という感じがします。

これは、できそうでなかなか出来ないこと。だから私達は、この二人にキュンとして、応援したくなるのかもしれません。

また、ミナがその後、「私たち付き合ってますよね?」という部分のセリフでは、日本語字幕のおかげで、よりソッキョンがカッコよく見える素敵なアレンジが加えられていました…!!

ミナ「私を好きですよね?」
ソッキョン「言葉で 聞きたい?」

このソッキョンの「言葉で  聞きたい?」に、キャ〜〜〜〜〜〜〜!!!となった方、多かったのではないでしょうか(笑)

ソッキョンよ、君は、そんなに魅惑的なヤツだったのか!!!><(”クマちゃん”とのギャップが凄い)

ここは、直訳だと「それを必ず、言葉で言わなきゃダメか?」なのですが、「聞きたい?」という訳にすることにより、絶妙なSっ毛が加わって(笑)、トキメキ度が増した素敵な訳になっていると思います。(翻訳者さんに、拍手!!)

なお、このシーンについては、メイキングも公開されていますが、カットがかかるたびに、アン・ウンジンの髪を直してあげるデミョンさん…!!!!演技じゃないところでも、二人の関係にキュンとしてしまいました。

私は、このコンゴンカップルについては、進展が最も遅かったにも関わらず、一番先に結婚する可能性もあるなと思っています。

一度、線を超えたら、お互い正直に行動、発言する二人。そして、すでにお互いの両親にも会っている(ミナはまだ気がついてないけど…)。

ソッキョンの母親というわかりやすい障壁があるからこそ、逆に一番先に決断するのではないかな〜と最終話の展開も期待しています。

若者たちの苦悩と成長

若手先生の試練と苦悩

今回は、若手の先生たちが、6話で描かれた”始まりの季節”が過ぎて、少しずつ病院にも慣れ、新たな試練にぶつかったり、苦悩を抱えている様子が描かれました。

相変わらず、言葉の暴力がひどい、ほんとうの意味でのユルジェ病院のピルラン(悪党)ミン教授にこっぴどく叱られるソンヨン先生。

そして、意外と真面目で繊細なキム・ゴン先生。

「ギョウル先生が理想のタイプ」と言っていたゴン先生ですが、今回、同期のファン・ジウ先生とのやり取りでは、もしシーズン3まであるとしたら、この同期二人のラブラインがあるかも…?と感じさせる雰囲気でした。(第二のドラゴンカップル的な!)

ちなみにこの二人、実は演じている役者さんの名前がとても似ています。

さらに、「同期の絆」が描かれるところで、まさかのこのタイミングでアン・チホン先生のカメオ出演〜〜〜〜!!!!

チホン先生が、シーズン2では登場しないことを残念がっていた方も多いと思うので、これは嬉しい一幕でしたね。

あくまで、「ユルジェの系列の別の分院にいる」という設定なので、もしシーズン3まであったら戻ってくるという展開もありえるかもしれません。

チホン先生役のキム・ジュンハンのInstagramは、撮影時にみんなと撮った写真もアップされています。

産婦人科では、新しいレジデントの二人を、ミナが先輩としてしっかり育てている様子も描かれました。

首にへその緒が巻き付いて生まれてきた赤ちゃんを、無事に取り出したことで、感動して泣いてしまったウンミ先生は、この女優さん…!

ちなみに、ウンミ先生が感動してしまった出産シーンで、ソッキョンが「胎名は?」と答え、お母さんが「トゥントゥニです」と答える場面がありました。

これとても韓国的な文化、表現なので「ん?どういうこと??」と思った方もいたのではないでしょうか。

何となくおわかりになったかと思いますが、胎名というのは、お腹の中にいる赤ちゃんに付ける名前。ベビーネーム、という感じでしょうか。

そして、胎名は、実際に生まれてから付ける名前より、もう少し砕けた名前というか、愛称みたいなかんじでつけることが多いです。

例えば、日本語に置き換えてみると、いわゆるキラキラネームっぽい感じの雰囲気とか、例えば、◯◯りんといった、愛情を込めて呼ぶあだ名のような雰囲気です。

ここで、お母さんが答えてた「トゥントゥニ」も、胎名としてはよく使われる名前です。

「丈夫である」という意味の、”튼튼하다(トゥントゥナダ)”からきているので、「丈夫な子に育ちますように」という想いが込められています。

ドラゴンの成長

今回は、久々にドラゴン先生にもスポットがあたりました。

シーズン1の2話では、患者に「どうせ聞いてもわかりませんよね」という態度で手術内容を説明をし、ソンファにこっぴどく叱られたドラゴン先生。

ソンファの元で鍛えられて、成長した〜〜〜〜〜!!!!(涙)

ソンファにも褒められるドラゴン先生ですが、相変わらずソンファにピルラン(悪党)の使い方が間違ってることを指摘してあげないのは、完璧過ぎるソンファへの小さな反撃かもしれません(笑)

一方で、そんなドラゴン先生とは対照的に、産婦人科でミナ先生と同期のミョン先生は、1年経っても相変わらず成長しない様子が描かれました。

この飄々とした感じがなんとも、腹が立って…(あくまで役柄ですが) いや〜、キャスティング上手です(笑)

11話バンドシーン「空を駆ける」

11話のバンドシーンの曲は、「하늘을 달리다(空を駆ける)」。2003年、이적(イ・ジョク)という歌手の曲。

「僕の心は君の心の中へと‎ 永遠に走っていくのさ」という歌詞と疾走感のあるメロディーは、いよいよそれぞれがお互いの大事な人の元に全力で走っていく、11話の内容にピッタリ。
しかもOSTとしては、HYNN(パク・ヘウォン)という女性歌手がカバーしてるのも面白いです。

「賢い医師生活」では、毎回のバンド曲をそれぞれ、

①原曲
②ミドとパラソル版
③OST版
と3種類で楽しむことが出来て、さらに②はドラマ演奏されたバージョンと、音源化されたバージョンがパートが異なったりするという楽しみがあります。
そして、前回のボン・ジョヴィの曲もそうですが、③OST版は敢えて、①とも②とも雰囲気の違う歌手がカバーしてる点も、制作陣のこだわりと遊び心を感じます。
しかし、ものすごくテンポの速いこの曲、最初にバンドの先生たちのでも演奏を聞いて「これ、ホントに出来るか…?」と心配する99ズの様子がメイキングに収められています。(特にジュンワンは目が点に…笑)
でも、結局やり遂げてしまうのが凄い…!

”友達以上”なイクジュンとソンファ

「悪い出来事のおかげで、良いことが生まれることもある」という言葉通り、イクジュンとソンファの関係性が、イクジュンのケガのおかげで、更に変化していきます。

◯◯こぼれる二人!?

病室でカードゲームをしている二人の様子を見たイクスンは、思わずジュンワンに「入っちゃだめ。2人は今 ラブラブだから」と言います。

いつも一緒にいる99ズたちにとっては当たり前の二人の様子が、イクスンには「あれのどこが付き合ってないの?!」と映ったわけです。

ただ、改めて見てみると、確かに二人の間には、これまでにはなかった’ラブラブ感”がどことなく漂っています。

特に、いつもサバサバして、どんな時もしっかりしているソンファの態度が、イクジュンの前でだけは、とても柔らかく、どこか寄りかかるような、より自然体な感じに見えます。

なお、この「二人 今ラブラブだから」の韓国語の表現は、直訳すると

둘이 지금 깨가 쏟아져요
二人、今、胡麻がこぼれてる

となっています。この、"깨가 쏟아지다(胡麻がこぼれる)"は、主に新婚夫婦が仲睦まじい様子、ラブラブな様子を指す慣用句。

韓国語では、こういった慣用句表現がものすごく多くて、韓国語学習者の皆さんは、こういうのを覚えるのにとても苦労していると思いますが、この慣用句はこのシーンのおかげで一発で覚えられそうですね…!

ちなみに、この時二人がやっているのは、ポーカーフェイスゲーム。
カードの模様のうち1つを、自分の模様に指定し、一枚ずつ交互にカードを捨てる。
自分の模様以外のカードを捨てる瞬間を当てられてはいけない。

例えば、イクジュンが「ハート」を指定した場合は、ソンファは、イクジュンが「ハート以外」を捨てる瞬間を当てなければならないのですが、ソンファが「ウソね」と言った時のカードがハートだったため、イクジュンの勝利、となったわけです。

「イクジュンの捨てたカード(”ハート”)は、”ウソ”ではなかった」というのも、二人の関係性を表すような演出です。

そして、そのあと病室にやってくるウジュ。

いや〜、このシーンのウジュの演技に、大きな成長を感じました!!

シーズン2の開始当初から、「ウジュの演技が上手になったな〜!」とは思いましたが、今回のシーンでは、”泣くフリ”をしているというより、実際に”パパと会えなくて寂しかった”という感情までちゃんと作れている感じがして、素晴らしかった!!

というのも、YouTubeで公開されていたウジュ役のキム・ジュンくんのオーディション時の映像を見ると、当時はセリフも「あれ?忘れちゃった」という感じで、かなりおぼつかなかったんです。(オーディション時点では、演技経験ほぼ無し)

子役のオーディションは、みんなこんな感じなんだろうとは思いますが、この様子から、今回のような演技ができるようになると見抜いた監督は、本当に凄いなと思います。

”離れたくない”気持ち

そして、今回、最後の告白シーンと同じぐらい、ドキドキして何度も見返してしまったのが、イクジュンが退院して、実家の昌原に帰省する時のシーン。

しばらく手術はできないので、実家の昌原に帰省して、2週間休養することにしたイクジュン。

窓際で話している二人の様子は、シーズン1の最終、の束草のソンファの部屋でイクジュンが告白したシーンを連想させる構図。

いや〜〜〜〜、これもう、どう見ても付き合ってる、というか、かなりラブラブなカップルの様子と代わりありません!!

特に、

「2週間はすぐよ」

というソンファのセリフと、その前後の二人の表情!!!(ここ、もう何回リピートしたかわかりません 笑)

普段、一日もまともにゆっくり休むことが出来ないイクジュンたちにとって、2週間、呼び出されることもなくゆっくり休めるというのは、なかなかない貴重な機会であるはず。

二人が友達関係なら、当然「良い機会だから、仕事のことは忘れて、2週間ゆっくりしてきて」と声をかけるところでしょう。

しかしもはや、イクジュンは「ソンファと二週間離れているのが嫌だ」という気持ちを隠さずに表情で表現しているし、ソンファもそんなイクジュンの気持ちを受け入れ、自分も同じ気持ちであることを隠していないので、「2週間はすぐよ」というセリフになるわけですよね。

言葉にしていないだけで、「はあ…2週間離れているなんて辛い」というお互いの気持ちが伝わってきて、キュンとなるシーンです。

結局、大きな手術を心配するソンファのために、出発の時間を遅らせて、部屋で待っていたイクジュン。

これがどれだけ、ソンファにとってキュンとすることなのかを感じていただくために、少し補足したいことがあります。

セリフでは「電車に遅れるわよ」となっていますが、ソウルからイクジュンの地元である昌原までは、「電車で行く」というような距離感ではありません。

以前ご紹介したように、昌原は釜山の近く=朝鮮半島の南側。ソウルからは、KTXと呼ばれる日本でいう新幹線のようなものに乗って、約2時間半かかります。

これはちょうど、新幹線で、東京と新大阪間でかかる時間と同じぐらい。

電車ほど頻繁に本数があるわけではないので、”時間をずらした”というのは、”新幹線の予約を変更した”レベルなのです。

そう考えると、よりグッときますよね。

ソンファが雨好きなのはなぜ?

こうして、もはや後は「付き合おう」という告白をするだけという状態になった、イクジュンとソンファの関係。

シーズン1から待ち望んだソンファの告白シーンは、やはり、ソンファの大好きな雨の日。そして、イクジュンが大好きなコーヒーを飲みながら、でした。

ちなみに、2週間お休みの間に、SNSやサイトへのコメントで複数の方から「ソンファが雨が好きなのはなぜですか?」という質問をいただきました。

これ、意外と気になった人が多かったんだな〜と思いここでも念の為、私の見解をシェアしておきます。

「ソンファが雨が好きなのはなぜか?」という理由については、どこにも描かれていません。もしかしたら、雨を好きになった”きっかけ”は、もしシーズン3があれば、描かれるかもしれません。

ただ、ここについては、何か特別な”理由”があるというより、”雨”をドラマの中で効果的に使おうとする演出上の意図を感じます。

韓国ではそもそも、”雨”に対して、日本より特別な感覚があるなと感じます。

「雨が降ると、チヂミとマッコリを食べたくなる」という感覚があるのもそうですし、ドラマの中でも、微妙な関係な二人が、不意に一緒に雨に打たれて、関係性が近くなる、といった演出もよく見られます。

このように、雨自体に感性的な意味をもたせて、何かを表現しようとするのは、韓国ドラマでは決して珍しいことではありません。

今回、「賢い医師生活」のシーズン2では特に、ポスターでも”雨の日”がコンセプトだったり、1話の最初のバンド曲が「雨とあなた」であるなど、物語全体で”雨”が重要なモチーフとして、使われていました。

決定的にソンファの気持ちが動いた、9話のにわか雨&水たまりシーン。そして、今回の告白シーンもやはり雨の日でした。

というわけで、こんな風に”雨”を効果的に使って、印象的なシーンを作り上げるために「ソンファは雨が好き」という設定にしたのではないかと思われます。

雨とコーヒー

前が見えないぐらい、雨が降りしきる車の中で、コーヒーを飲む二人。

ついこないだまで雨の日が続いていた&奥まで雨がリアルに降ってる感じがするので、これは本当に雨の日に撮影したのでは?と思われます。

この時、お互いに「もう後は、言葉にするだけ」なのが分かっていたため、話をするしか無い空間に、「ラジオつける?寒い?」と落ち着かないイクジュン。

ロングテイクで、ゆ〜っくり、二人に近づいていく撮り方は、これまで、長い時間をかけて、少しずつ、少しずつ縮まってきた二人の距離を表現しているような演出です。

ちなみにこのカット。後ろに横断歩道の信号の赤いランプが見えるんですが、「これ絶対、タイミング合わせて青にするだろうな…」と思っていたら、やっぱり(笑)

ソンファが話を切り出すタイミングで、青に変わっているので、是非確認してみてください。

ここで、ソンファが話を切り出すところの、

「照れくさくて 一度しか言わないから よく聞いてね」

というセリフの言い方が、ちょっと早口で舌足らずな感じなのが、ソンファの気持ちをリアルに表現していて素晴らしい!!!!

というか、その前の「イクジュン」という一言から、すでに声のトーンがいつもと違うのが、凄いなと思います。

なお、「照れくさくて」のところは、”민망해서”と言っているので、単純に”恥ずかしい”だけではなく、”きまりが悪い、バツがわるい”というニュアンスが含まれています。

これは、ソンファが一度告白を断っておいて、という気持ちがあるからですよね。

ここで流れるOST、「愛するようになると思った」。ああ〜もう、最高〜〜!(笑)

サイドランプが、ソンファのドキドキを表現しているような演出

そして、「私たち…」と言ったあと、本当に慎重に、でも、できるだけ重たくならないように、そんなソンファの複雑な気持ちがあられれた

付き合う?(사귈까?)

という最後の一言。告白シーンでよく使われる言い方との比較がわかるように訳してみると、

1)사귈래?(付き合う?)
2)사귈까?(付き合おうか…?)←今回
3)사귀자(付き合おう!)

1)は、相手に意思を尋ねるニュアンスが強め。3)は、「〜しよう!」というニュアンス。

もうこの時点では、お互いの気持ちが同じであることを、ソンファもほぼ確信している状況。

ただし、一度断っておいて、今から「付き合おう」というのも、ちょっときまりが悪い感じもあるし、何だかとても恥ずかしい。

今回の「사귈까?」は、ちょうどその間ぐらいな感じ。多分、Yesなのは何となく感じてるけど、「付き合おう!」とも言えない…。

そんな少し決まり悪く、恥ずかしい気持ちも現れた、ソンファらしい言い方が、「사귈까?」だったんだと思います。

さらに、最後は目を閉じながら、語尾を上げて恥ずかしそうに言う、ミドさんの細かい演技まで加味して文字で表現すると、

「私たち……、付き合おう…か??」

というような雰囲気でしょうか。

そしてまさか、そのままキスシーンまで見せてくれるとは…!(もう、ここまでで胸がいっぱいw)

キスした後に、ソンファの顔を見つめて、両手で大事そうに包み込むイクジュンの仕草、抱き合った時の嬉しそうな表情がもう…!

ここは、どうやったら、イクジュンがソンファを大事に思う気持ちを表現できるか?について、かなり、俳優と監督が話し合いながら、細かく作り上げたのではないかなと思います。

あのカップルの行方は…!?

今回、あまりにもコンゴン&イクソンカップルが一気に展開したおかげで、あまり描かれなかった残りの二つのカップル。それぞれ、最終話の展開を簡単に予想してみたいと思います。

ギョウル&ジョンウォン

今回は、ほとんど出番がなかった、ギョウル&ジョンウォン。しかし、ついにジョンウォンがロサに、ギョウルの家の事情を話します。

ソッキョン母とは違って、「彼女のせいではないでしょ。そんな環境でよくちゃんと育ったわ」と、理解してくれるロサ。

ロサが「私にとって、最初で最後の嫁」と言ったのは、息子が3人も居るのに、ジョンウォン以外の二人は神父だから。

唯一、5人兄弟の中で、聖職を選ばなかったジョンウォンの嫁が、最初で最後の嫁になるわけです。

ロサに「ギョウルの状況が落ち着くまで待つ」と話すジョンウォン。

元々は、4つのカップルの中で、最も早くプロポーズを計画していて、一番に結婚しそうだった二人ですが、この調子だと、次回の最終回でいきなり結婚、という展開も考えにくそうです。

予想としては、最終回なので、ギョウルのお母さん役のイ・イルファさんが遂に登場して、ジョンウォンと初対面、という展開ぐらいまでで終わるんじゃないかな〜と思います。(「応答せよ1994」で共演した、イルファさんと、ユ・ヨンソクのご対面という意味でも胸アツ…!)

イクスン&ジュンワン

イクジュンの怪我がもたらした、もう一つの”良いこと”。それは、イクスンとジュンワンがまた再会する機会ができたこと。

いや〜、ほんとイクジュンは、意図的にキューピットをする以外にも、各カップルへの貢献度が半端ない!(笑)

先日のバスの一件で、イクジュンは、自分が二人が付き合っていることを知っていることも、意図的に二人を再会させたことも、ジュンワンには全部バレていることに気がついたはず。

その上で、病室で偶然イクスンと鉢合わせたジュンワンに、わざと「挨拶しろ 妹だ」と言って、二人が気まずくなく会話が始められるようにアシストするところが流石です。

ジュンワンが疲れて、イクジュンの部屋で寝ているシーンでは、それを心配そうに眺めているイクスン。

ここで、ジェハク先生からのコールで起きるジュンワンですが、「5分?わかった」と言った後、ちらっとイクスンに視線を送るという細かい演技が含まれています。

これは、「5分あるなら、イクスンと一緒にコーヒーでも飲みたい」と思ったジュンワンの気持ちを表現したものでしょう。

そして、電話が終わるやいなや、ジュンワンが誘うよりも先に、「カフェでケーキ買ってきて」と、イクスンがジュンワンと一緒にカフェに行くようにアシストするイクジュン。

いや〜、これはもう、長年の友人だからこそできる、絶妙なチームプレイ。実際には、お互いに一度も直接イクスンとのことを口にしたことがないのに、この連携プレーは凄い(笑)

おかげで二人は、あの頃と同じように、少しずつ自然な会話が戻ってきているように思えます。

今回の様子から、あの「病院前のステーキハウス」では、まだ何も結論を出さなかったと思われる二人。

最終話では、「昌原に預けたままのウジュをイクスンがソウルに連れてくる」というイベントが残っているため、そのタイミングでまたジュンワンと何かがあるでしょう。

おそらく、アクションを起こすとしたら、イクスンからではないでしょうか…?(もう、さすがに、そうしてあげて!!!笑)

最終話ではせめて、二人がまた「今日からまた、一日目ね」と、新しい関係を始めるところを見せてもらいたいです。

CULTURA「賢い医師生活」特集:内容はこちらで紹介

「賢い医師生活2」12話予告

今回ついに実った、幸せそうな二つのカップルの様子が垣間見れる12話予告。これも何度見直したことでしょう(笑)

ソンファが、イクジュンとの関係を仲間たちに話す瞬間の、リアクションが楽しみですね〜!

多分、アンドレアが一番「ええええええ〜〜〜!」という反応なんじゃないでしょうか。(どうみても一番鈍感)

そして、ミナとソッキョンが手を繋ぐ様子は、この予告編だけ見てももう、キュンキュンが止まらないのに…楽しみです。
何より大事なのは、これで終わるのか、シーズン3があるのかということ。
今回、一気に2つのカップルが実ったのは嬉しい反面、「最終回前にこんなに見せてくれるということは、シーズン3は無いってこと…?」という心配も浮かんできます。
シーズン1では、最終話の最後のカットで、「また来年戻ってきます」的なメッセージがあったので、今回も最後の最後のカットを見て判断することになると思います。
どうか、シーズン3までありますように…!!!

最後に

というわけで、「賢い医師生活シーズン2」の11話について考察をしてみました…!

なお、解釈はあくまで勝手な考察(ある意味妄想)なので、もちろん、これが正解というわけではありません(笑)

みなさんそれぞれが、作品を深く理解するきっかけになったら嬉しいです!

それではまた、12話の記事でお会いしましょう〜!

12話の記事はこちら

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*画像はtvNからお借りしました