「賢い医師生活2」では、細かい部分まで意味をもたせた演出、セリフや、日本語字幕では伝わりきれない小ネタなどが満載!
シーズン1に引き続き、韓国視聴者の間で話題になったことなどを参考にしながら、作品をさらに深く楽しむための私なりの解説・考察を行っていきます。
※完全ネタバレありなので、視聴済みの方が対象の記事です※
「賢い医師生活2」6話に関する記事はこちら
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「賢い医師生活2」7話のテーマ
「自分の家族が突然患者になったら…?」普段の自分で居られない、周りに気を使ってなんか居られない…そんな、切迫した患者の家族たちの様子が描かれた7話。
患者の家族たちの動揺、切実さ、そして医者だってある日突然、患者の家族になりうる…。
私達にとっても他人事ではないストーリーが描かれながら、99ズの周りの大事な人達にもそんな危機が訪れつつあることがわかり、見終わった後には、なんだかソワソワというか、ザワザワというか、複雑な気持ちになった方も多かったのではないでしょうか。
それまで平和だったのに、一気にいろんな問題が勃発したので、少々頭が混乱(笑)
ドラマとしても、クライマックス(12話)に向かって、様々な問題が表面化し、「え、この後どうなっちゃうの〜〜!?」と視聴者を一気に感情移入させる、最後のヤマ場への序章の回だったと思います。
今回は、時系列というよりテーマごとに分けて、内容を振り返ってみたいと思います。
肝臓移植家族とユンボクの成長
7話の予告時点から「この病院は信じられません」と、何やら不穏な空気を漂わせていた患者は、妹に父親が肝臓移植をする家族の兄。
お兄さん役はあの人の相棒?
この方、特に日本の視聴者の方は、「あ〜〜〜〜!」もしくは「あれ?どこかで見たことある??」と思った方が多かったのではないでしょうか。
そうです、この方と言えば…「愛の不時着」のク・スンジュンの相棒?というか、北朝鮮で世話役だったこの人を演じたホン・ウジンさん。元々はミュージカル俳優です。
*「愛の不時着」より
不時着での役柄のように、今回も「悪い人ではないさそうだけど、一癖ありそう…」という役柄をうまく表現していました。(「先生、ファイティン!」は可愛かった 笑)
移植手術がよく描かれる理由
今回の7話だけでも、脳死状態の患者の臓器提供、そして家族間の肝移植…振り返ってみると「賢い医師生活」の中では、臓器移植を行う患者の物語が頻繁に登場します。
シーズン1から、移植コーディネーターのハン先生が、レギュラーの登場人物であるほどです。
儒教の国でもある韓国では、一見、日本よりも親からもらった体にメスをいれることに抵抗がありそうなイメージがありますが、人口100万人あたりの臓器提供者数は日本の約10倍以上。
特にその中でも、難しいと言われる肝臓移植は、世界的見ても韓国はその手術数も技術も世界トップクラスと言われています。
韓国国内で最多の肝移植手術数を誇るソウル峨山病院では、2019年の年間手術件数が505件で世界No.1を記録。これは、一つの病院で、その年の日本全体の肝臓移植数(395件)を上回る手術数です。
よって、このように頻繁に移植手術が行われるのは、特にユルジェ病院のような大きな病院ではリアルな描写とも言えます。
そして、韓国の病院の中でも名医と有名なイ・イクジュン教授は、肝移植においては「世界トップクラス」の腕なわけです。
大変な生体肝移植手術
しかしながら、今回の生体肝移植手術は、イクジュンたちにとっても長時間に渡る大手術でした。
このカット、わざわざ時間を長く表示してたのに「字幕がないのがもったいないな〜」と思ったので、補足しておくと
手術時間 15:33
麻酔時間 16:02
なので、朝の6時半から麻酔をして、7時から23時半まで、15時間半をかけて手術をしたことになります。
コーヒーを何倍も飲みながら、椅子の間に挟まって仮眠を取るイクジュンの様子は、決してオーバーではなく、実際の医師の先生たちのあるあるなのでしょう。
このシーンで、患者から取り出した肝臓は「かなりリアルに作られている」と医師の先生たちのレビューでも評価されていました。(昔はこういったものを作る技術が発展していなくて、医師が見るとびっくりするような作り物も多かったんだそう)
兄の謝罪とユンボクの成長
最終的に手術がうまくいき、病院の先生たちに差し入れを持ってきたお兄さん。ここでギョウルとユンボクがパクパク美味しそうに食べているお餅。
イクジュンが
と聞いているように、ここで二人が食べているのは、赤ちゃんの100日祝いでも食べる「ペクソルギ(백설기)」というお餅。
「白い雪のような餅」という意味のお餅で、お祝い事の際によく配られるものです。
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「お餅」と言っても、米粉を蒸して作ったもので、食感はどちらかというと「弾力のある蒸しパン」という感じ。
私もこの真っ白なペクソルギは食べたことがなかったのですが、二人があまりにもパクパク美味しそうに食べていたので、放送後、市場で見かけたので買って食べてみました。
中にあんこが入っているわけでもなく、味もほのかな甘味でシンプルな味。老若男女誰でも、好き嫌いなく食べやすい感じで、確かに配り物には良さそうです。
韓国では、このように様々な種類の「お餅」が日常的にも、そして催事の際もよく食べられるため、街中にお餅屋さんが沢山あります。旅行で滞在している間にも、見かけることが多いと思いますので、気になる方はぜひ一度食べてみてください。
ペクソルギと一緒にあった瓶入りのドリンクは、これまた手土産の定番。コンビニでも箱で売っていて、実際、会社などでも訪問客が持ってくることが多いです。
そして、このシーンでは、ユンボクを諭すイクジュンも印象的でした。
患者には計り知れない事情があることを理解すること。そして、自分が「説教オヤジ」みたいに話が長くなることを気にしているイクジュンの姿は、ソンファの態度や考え方と重なるものがありましたね。
実は、自分自身も、妹のイクスンが子供の頃に大きな手術をした経験があり、家族が患者になることの辛さを知っているイクジュンの言葉には、重みがありました。
脳死患者の臓器移植
そして、もう一つの移植手術として、救命に運ばれてきた脳死状態の患者のストーリーがありました。
前半で、病院中のスタッフや患者と知り合いであるイクジュンの様子が描かれながら、一見コワモテの警備スタッフとも仲が良い、ということで登場したこの方が、実は脳死患者の息子でした。
なお、彼について、レジデントのソンヨン先生が「本当に堅物」と言っていますが、韓国語では、
と言っています。これは調べてみると、Field Manualの略で、軍隊で使用される「現場での規範」のこと。そこから「FM=マニュアル通り」という意味で、主に軍隊で使われる表現で、男性がこのように普段も使ったりするようです。
そして、そのFMな警備員役は「秘密の森2」で議政府地方警察の警察官キム・スハン役を演じたキム・ボムス。
登場しただけで、何か重要な役割を演じる事がわかってしまう演技派の俳優さん。
まもなくNetflixで公開される予定のチョン・ヘイン主演の「D.P.-脱走兵追跡官-」にも出演するようです。
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ソッキョンとミナ
それではここからは、各カップルの様子を振り返ってみましょう。まずはコンゴンカップルこと、ソッキョンとミナ。
ソッキョンと食事
シーズン2では、前半で医師としてのカリスマ力を発揮したソッキョンでしたが、7話では、ミナの影響か、色々と生活スタイルが変化しているソッキョンの様子が描かれていました。
それまでは、「一人で食べるご飯が一番楽だ」と言っていたソッキョンですが、7話では、2回も、ミナからのご飯の誘いに乗る様子が描かれました。
冒頭の、朝ごはんに誘うシーンでは、ミナの言い方がとても可愛かった!
→直訳)じゃあ、私達とブレックファーストサクッといきません?
サクッと どうです?
→直訳)クイックリーに サクサクッと。どうです?
そして、週末に病院にやってきたソッキョン。当直であるミナたちに遭遇します。
ソッキョン「君が言っただろ」
という会話があります。
ホンドのツッコミでうやむやになってしまいますが、これ、ミナ先生が言ってるのが正しくて、ミナが自分で当直だと言う前に、ソッキョンは「今日は当直か」と聞いているので、やはりミナが当直であることをソッキョンは先に知っていた様子。
そして、実はさっき、食堂で餃子スープとキムチチャーハンを食べたばかりなのに「ゆうべ夢に出てきた(からメニューがわかるんだ)」とごまかしながら、なんと2回もご飯を食べるソッキョン。
これはこれは〜〜〜!もう、ソッキョンは、ミナと一緒に御飯を食べたかったわけですよね??
なお、私がこの時思い出したのが、ソッキョンが食堂でお母さんと電話しながら一人で食べているシーン。
ここで、ソッキョンが食べている食事の量が妙〜に少ないのが気になったんですよね。
99ズの中では、ソンファとジュンワンのモッケビコンビほど大食いではないものの、男性が食べるにしては、ご飯の量などを見ると明らかに少ないのが意図的に思えたのです。(ほんとど食べ終えて量が少ないというより、最初から盛った量が少なかった感じ。)
これはもしや、ソッキョンが、最初から当直であるミナとご飯を食べることを想定していたのでは…?と思ってしまいました。
なお、7話の冒頭で、ソッキョンがコーヒーを飲みながら運転しているこちらのシーン。
自動車のCM感満載(多分PPL)のカットでしたが、冷たいアイスアメリカーノ好きだったソッキョンが温かいコーヒーを飲み、ニコッとしながら音楽のボリュームを上げて直進。
そして、この道路の矢印マークは「ソッキョン、あとはミナに向かって直進!直進!」というメッセージにも見えました。
ミナとソッキョンママの出会い
7話の予告では、ソッキョンがミナをお母さんに紹介…?ということを期待させる感じがあったのですが、まさかのソッキョンママとミナの最悪の出会い(笑)
特に、韓国のテレビ放送では、口紅を塗り直そうとしたソッキョンママの後ろに、誰かがぶつかってしまった…という瞬間、CMになったので、私も含め韓国視聴者は「あ”〜〜〜〜」「これはもしや…」と悲鳴を上げました(笑)
それだけでも険悪なのに、更に
予告編:雪岳山へ…?
そして、コンゴンカップルの展開で、何より気になったのが8話の予告編。
「まさか恐竜稜線(りょうせん)に?」
久々に99ズが焼肉屋で外食しているシーンで、ソッキョンが皆に、雪岳山に行くことを提案しています。
まさかここで「恐竜稜線(공룡능선)」がつながるとは…!!
詳しくはこちらのシーズン1の記事でも解説しましたが、
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恐竜稜線:雪岳山の尾根の登山コース。山の形が恐竜の背中のように見えることからつけられた名前
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そして、「恐竜稜線」は、大学時代に99ズたちが周りから呼ばれていたグループ名であり、99ズのカカオトークのグループチャットの名前でもあります。
このタイミングで、ソッキョンが「雪岳山に行きたい」と言ったことで、韓国視聴者の間では、とても興味深い分析が飛び出していました。
雪岳山=束草。束草と言えば、ミナの実家の民宿がある場所。
そしてシーズン1の5話で、ミナがサンドイッチを食べながらギョウル先生たちと話しているシーンでは、こんな話がありました。
わざわざこの写真が民宿の看板の前で撮影されたのは、そんな意味が…?!(鳥肌!!)
わ〜〜、これは興味深い分析!でも、ディテールまで作り込んでいる賢医の制作陣なら、十分にありえる展開ですね。
そして、4回残っていたはずの告白は、8話でいつの間にか残り1回に…!
「4回断られた」と凹むのではなく、「まだ1回残っている」と考えるミナの超ポジティブ思考が最高!!(笑)
しかし、最初から「5回告白しますね」とミナが宣言していたことと、最近のソッキョンの行動を見ていると、もはや4回断ったことは重要ではなく、ソッキョンは「5回めをどう答えるか?」を考えているような気がします。
あのソッキョンが、どうやってミナの気持ちを受け入れるのか…?まさか、郵便局の前で…?(笑)
最も想像ができないだけに、楽しみでなりません!
ギョウルとジョンウォン
そして、順調にプロポーズまで進むはずだった、ウィンター・ガーデンカップルにも危機が…!
ロサの異変
以前から、物忘れが心配だった、ジョンウォンの母ロサ。7話では「あ…やっぱり…(泣)」と、視聴者の不安な予感が的中してしまいましたね。
遂に自宅の暗証番号を忘れてしまう…という描写からは認知症が疑われますが、その前の、
という理事長の表現からは、韓国視聴者の間で「パーキンソン病の初期症状だ」という声が上がり、医師の先生たちも同様に分析していました。
(パーキンソン病の症状の一つとして、認知障害もあるそう)
予告編では、ロサの声で「ソンファ、かなり悪いんでしょ?」というセリフがあったので、ロサはソンファの診断を受けることになりそうです。
ジョンウォンのオヤジギャグ!?
ギョウルが当直の夜、結婚式帰りでスーツ姿で差し入れをするジョンウォン。このシーンの最後で、こんなやり取りがあります。
ギョウル「はい」
ジョンウォン「俺が買ったから。ごめんつまらなくて」
ギョウル「先生は一番 面白いのに」
この会話で、日本語字幕で「俺が買ったから」となっているセリフの部分は、ジョンウォンが、やや恥ずかしそうな雰囲気で言った後、ギョウルと二人で笑いこけている場面があります。
これ実は、字幕では表現できないのですが、ジョンウォンがややオヤジギャグ的な事を言っているためです。
→”그럴 '만두'(マンドゥ) 하지”と言っている
その前の流れ「美味しい?」「はい」に続いているので、意味的には「だろ〜?」みたいなニュアンスなのですが、ここでは、食べてるマンドゥ(餃子)にかけて、”マンド”というところを”マンドゥ”と言っているのがギャグなわけです。
韓国人の友人によると、昔は聞いたけど最近はあまり聞かないギャグということで、まさに日本で言う”オヤジギャグ”的な感じだそうです。
日本語字幕では、やむなく本来の意味だけを忠実に訳しているわけですが、とつぜん「つまらなくて」「面白いのに」という話になっていて二人が笑い転げているので、違和感を感じた方もいたかもしれません。
この部分は、メイキングでも、ユ・ヨンソクがこの部分をもっと面白く言おうとして、シン・ヒョンビンが笑い転げてしまう様子が収められていました。
ジョンウォンの「To You」
7話では、2回も登場したジョンウォンのスーツ姿にキュンとした方も多かったのではないかと思いますが…、特にこのピンクのスーツ。こんなにピンクのスーツが似合う俳優もなかなかいません(笑)
しかし、ジョンウォンのプロポーズ計画は、ギョウルの母の緊急事態により、せっかくの素敵なスーツも指輪もギョウルに見せられないまま流れてしまいました。
ジュンワンの指輪、ソッキョンの指輪…やっぱり、99ズ男子に「指輪」は鬼門です…。
これはやはり「ギョウルの母親が父親に家庭内暴力にあっているのではないか?」という予想が的中したのではないかと思います。
簡単に「お母さんが入院した」と言えない事情があるギョウルですが…でも、でもでも、あんな優しい彼氏には、もう少しちゃんと説明しなきゃ〜〜〜〜><と思ったのは私だけではないはず。
今回のバンド曲「네에게(To You)」は、そんな切ないジョンウォンの気持ちを表現するような曲でしたが、今回この曲を使った演出が最高でした…!
というのも、7話の中で実はこの曲、3つのバージョンが流れていたのですが…
キム・グァンソク(김광석)の原曲
2)バンド演奏シーン
99ズバージョン(ジョンウォン+イクジュン歌唱)
3)聖堂の前でギョウルのメッセージを見るジョンウォン
ユ・ヨンソクバージョン
「美しい秋の空と〜」という歌詞が、ユ・ヨンソクバージョンだけ「美しい”冬”の空と〜」とアレンジされていて、その歌詞の部分が3)のシーンでは使われているんです。(さすがの演出〜〜〜!)
ギョウル先生は、バッチリ化粧したらすごい美人さんで大学では美術専攻、賢医の撮影現場でも99ズから「私服オシャレさん」と名前が上がるファッションセンスで、次回作はソン・ジュンギの相手役も務めちゃうんだぞ〜と、改めて言っておきたくなった今日の7話😅 pic.twitter.com/wQEcX9yHZy
— Misa🌺韓国在住K-dramaライター (@misam34) August 5, 2021
イクスンとジュンワン
シーズン2では、ずっと切ない状況が続いているイクスン・ジュンワンのハトカップル。7話では、冷蔵庫のパンとサイダーを吐き出してしまうジュンワンがもう痛々しくて…そろそろ、ジュンワンを助けてあげて〜〜!(&謎解きして〜〜〜!!)
クミコ ヒリさん??
ジュンワンがイクジュンと同窓会の話をしている時、イクジュンに電話がかかってきます。ちらっとスマホ画面の表示を見たジュンワンが、
というセリフがありました。
日本人からすると「クミコ」は下の名前でありえるけど「クミコヒリさん」は名前としてはちょっとおかしいですよね(笑)
このシーンで、実際にイクジュンのスマホ画面に表示されていたのは、
でした。これ、この書き方だと一瞬意味がわからないのですが、実はシーズン1でもイクジュンのスマホには同じように登録されていて、
と、分かち書き(文字の間に適切なスペースを入れること)がされていると、ようやく意味がわかります。(イクジュンのスマホはPPLのため、シーズン2では機種が最新のものに。微妙にシーズン1とは、登録名のスペースの位置が違います)
これはつまり、日本語にすると
という意味です。これはシーズン1で、ジュンワンが「イクスン」というのを、イクジュンの飼っている犬の名前と勘違いしたエピソードから来ていると思われます。犬の実際の名前が「ミキ」。
ジュンワンがイクスンを犬の名前と勘違いしたのは、もちろん二人が再会する前の話ですが、イクジュンがわざわざジュンワンの勘違いを連想させる書き方で、妹の番号を登録しているのは、どういう意図なのか??
ジュンワンの彼女がイクスンなのを知っていて、わざとジュンワンを思わせる登録名に?と、シーズン1の時も気になっていました。
シーズン1の11話のこのシーンですね
イクジュンがそのように登録した意図はわかりませんが、今回はおかげで、ジュンワンは、電話の主がイクスンだとは気が付かなかったようです。
ウジュからの電話
イクジュンとジュンワンの同窓会からの帰り道、”世界のすべて”ウジュから電話がかかってきます。
という、食べ物をねだるときだけ時代劇口調になるウジュの言い方が、相変わらずかわいくてキュンとしたのもつかの間、恐れていた展開が…。
というイクスンの声。(またそんな刺激的な食べ物を…)
このときのジュンワンの表情…(涙)果たして、どこまで驚いたのか??
イクスンが韓国にいること?意外と元気そうにしてること?それとも単に久々に声を聞いた動揺…?
ジュンワンが果たしてどこまで知っていたのかは読み取りきれませんでしたが、かなり動揺していましたね。
そして、表情が固まりながらも冷静を装うイクジュン。表向きは、イクスンとジュンワンが付き合っていたことも知らない事になっているので、何ともリアクションしようがありません。
予告編では、ジョンウォンから「来週の火曜日休みとったんだって?」と言われて、「ああ、母さんの誕生日」と答えているのがジュンワンの声なので「これはもしや、休みをとってイクスンに会いにいくのでは…?」と思いました。
そろそろ、ジュンワンの幸せそうな顔が見たい〜〜〜(涙)イ・ウジョン作家、お願いします!!
★CULTURA「賢い医師生活」特集:内容はこちらで紹介
あれはさすがに非現実的…!?
実は、7話のシーンの中で、1箇所だけ、医師の先生たちのレビューで「あれはさすがにありえないな〜」「まあ、ドラマだね〜」と言われていたシーンが、小児科のフェローである先生が自分の子どものことで、病院で大騒ぎするシーン。
7話の趣旨を考えると、「お医者さんでも自分の身内のことになると我を忘れる」ということを表現したかったのだと思われますが、お医者さんによるレビューでは「さすがに小児科のフェローがあれで大騒ぎするのは、ちょっと非現実的」という意見が多かったです。
小児科以外の科の先生という設定なら、まだ良かったのかもしれません。
ソンファとイクジュン
さて、7話で最も気になったのは、何と言ってもイクジュンとソンファ=イクソンカップルでしょう。
このカット最高!
私が知ってる花…?
病院内を一緒に歩くイクジュンとソンファ。
ジョンウォンが皆を病院に集結させる前から、ユルジェ病院で勤めていたソンファよりも病院内に知り合いが多く、ちょいちょい寄り道をするイクジュン。
シーズン2では、二人が並んで歩くシーンがとても多いですが、右から左に、上から下に、いろんな道を一緒に歩く二人。
そしてイクジュンが人気者がゆえに、何度も寄り道をしながらも、ソンファのもとに戻ってくる様子は、二人のこれまでの歴史、そしてこれからを表現しているようにも思えました。
とオヤジギャクを言って、イクジュンがおじさんから苗をもらってきます。
というセリフの日本語訳では、重要な部分がカットされてしまっていて、もったいない…!
実際には、
と言っていて、この「私が知ってる名前」というのがポイント。
実はこの花、マツバボタンという花で、韓国語では「チェソンファ(채송화)」。そうソンファとおんなじ名前なんです!!
花言葉は”無邪気さ・可憐さ”で、茎を切っても生命力が強く、花が咲く期間が7月〜10月と長いのが特徴の花。まさにソンファを表しているような花ですね。
以前、99ズのお相手、イクスン・ソンファ・ミナ・ギョウルが「春夏秋冬」を表していると視聴者の間で言われていることを紹介しましたが、
ソンファ=マツバボタン=夏
ミナ=名字がチュ(추)=秋
ギョウル=冬
ということのようです。
キャンプの場所は…?
そして、遂に実現するウジュと三人のキャンプ!
ソンファのお気に入りのデッキがあるキャンプ場の名前はなんと「恋人山キャンプ場」。
しかしこれ、よく見たらシーズン1で、アン・チホン先生が雨の日にソンファを追って来たあのキャンプ場と同じ場所…!(B-104)
ただ、写真を見る限りちょっと違う場所のように見える…?(季節が違うせい??)
ちなみに、実際に恋人山は存在し、キャンプ場もあるのですが、放送を見た後、偶然訪れたこちらの方の投稿によると、撮影した位置は実際にはキャンプ場ではなく、サンノミ牧場の頂上(산너미목장정상)という場所だそうです。(写真の4枚目にドラマとの比較写真あり)
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B-104 という立て札は、きっとシーズン1から使っているドラマの美術品なんですね。(こうなると、B-104という数字にまでなにか意味がある気がしてしまいます 笑)
キャンプシーンが意味すること
そして、実際の三人のキャンプのシーンですが、正直、予想したのとは全く違う感じで、一回では演出意図を読みきれませんでした(笑)
三人がこの後、ひとつの家族になることを見越して、ウジュとソンファの絡み、二人の友達関係からの変化…などなど、いわゆる、韓国ドラマでキャンプシーンと言えばあるあるの展開をどこか予想してしまっていたのですが…全くそんなことはなく(笑)
やっぱり、韓国ドラマで夜のキャンプシーンと言えば、キスシーンやお互いを意識してしまう二人…みたいな展開がお決まり。
しかし、やはり賢医は違いますね。韓国ドラマあるあるで頭がいっぱいだった自分を反省しました(笑)(キャンプシーンの間中、ネットではやはり「キスするのか?しないのか?」と盛り上がってましたが…笑)
それでも、言葉にしない二人の気持ちや、演出の意図を読み取ろうと、このキャンプシーンを何度も見返した方は多かったのではないでしょうか?
死ぬ前に最後に食べたいもの、母親に仕事の話をされるとなぜ腹が立つのか?など、どんな話でも、気兼ねなく話し合える二人。
二人の会話の中で、唯一、ソンファの感情が見え隠れしたのが、大学1年生の頃、イクジュンが「悲しい海」という曲のギター演奏を練習していた話。
この話をした瞬間、ソンファの声のトーンが明らかに変わり、切ない想い出を久々に取り出したようなそんな表情でしたね。
シーズン1での描写を思い出すと、大学1年の頃と言えば、おそらくソンファがまだイクジュンに片思いをしていた頃。
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このときのソンファの表情と、「悲しい海」の曲調や歌詞(君が去って行った少し悲しい思い出のために〜)を考えると、
ソンファにとっては、この曲を聞くと、当時、イクジュンへの想いをどこかのタイミングで諦めた時の切ない感情を思い出すのかもしれません。
もしくは逆に、こんな切ない曲をイクジュンが当時一生懸命練習していた理由は、もしかして、ソッキョンのためにソンファを諦めた後の感情を表現するためだったのかもしれません。
どちらにしてもこの「悲しい海」は、イクジュンとソンファのすれ違った恋を象徴する曲になりそうです。
一方で、ソンファが先にテントに入った後に、ほろ酔いの顔で、焚き火を見つめるイクジュンの表情。
病院中のみんなから好かれているイクジュンなのに、自分が最も好かれたい人との関係はなかなかうまく行かない…。
「好きな人と友達のママでいる」というのは、結局こういう切ない感情と付き合うということなのか…
そんなことを考えているかのような、複雑な表情でした。
そして、そのタイミングで流れたピアノ演奏がまさに「悲しい海」の一節でした…!
今回の流れを考えると、ソンファがイクジュンに自分の気持ちを伝えるとしたら、まずは「大学時代、イクジュンが好きだった」という話から伝えるのかもしれません。
なぜなら、おそらく今、ソンファがすんなりとイクジュンの気持ちを受け入れられない理由が、当時、辛い思いをしてイクジュンを友達として考えるように気持ちを整理した、という想い出にも起因すると思われるからです。
そうすると、やはりイクソンカップルも、大学時代の出会いの場所である雪岳山への旅行が、次の展開のきっかけになるのかもしれません。
★「賢い医師生活1」キャストインタビューが満載!
「賢い医師生活2」8話予告
「賢い医師生活2」8話の予告はこちら。各項目で紹介したように、この予告には色々と気になるセリフが含まれていて、8話の展開も気になります!!
最後に
というわけで、「賢い医師生活シーズン2」の7話について分析してみました…!
なお、解釈はあくまで勝手な分析(ある意味妄想)なので、もちろん、これが正解というわけではありません(笑)
みなさんそれぞれが、作品を深く理解するきっかけになったら嬉しいです!
それではまた、8話の記事でお会いしましょう〜!
8話の記事はこちら
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*画像はtvNからお借りしました