2023年百想芸術大賞:映画部門ノミネート一覧&受賞予想!

韓国ソウル在住
ブロガーMisa|
2023年4月28日(金)に開催予定の、百想(ペクサン)芸術大賞の映画部門のノミネートを紹介しながら、受賞予想します!

百想芸術大賞:映画部門

毎年恒例の、百想芸術大賞のドラマ部門予想については、こちらの記事で熱く語りましたが…

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今回は、同時に行われる映画部門について紹介したいと思います。

ドラマ好きの皆さんは、前もってTV部門については注目していると思いますが、映画部門のほうは、ノミネートもあまり知らないという方も多いのではないでしょうか。

しかし、ドラマと映画の俳優・制作陣の境目がなくなってきた昨今では、ドラマでおなじみの俳優たちが、映画部門の方にノミネートされていることが多く、当日授賞式を見ていると「え、あの俳優も出てる!なになに?」となることが多いです。

ということで、映画部門については、ドラマほど話題になっていないノミネートの紹介をメインにしつつ、おまけで予想もしてみたいと思います。

ドラマほど全部視聴してはいないのですが、ノミネート作品に選ばれている作品は意外と観た作品も多かったので、簡単に作品紹介もしながら、ノミネートを確認していきたいと思います!

作品賞

「次のソヒ」(未定)
「フクロウ」(未定)
「ハンサン ―龍の出現―」(2023/03)
「ハント」(2023/09予定)
「別れる決心」(2023/02)
*()は日本公開年月。
最初に作品賞。
コロナ以降は、映画のチケット代もあがったため、自然と「これだ!」と思うものだけを劇場で見て、あとはネット配信で観るという習慣が定着しつつあるのですが、そんな中でも映画館に観に行って満足度が高く、日本の皆さんにもおすすめしたい作品ばかりがちょうど並びました。(すでに日本で公開済みの「ハンサン ―龍の出現―」だけ見逃しましたが…)
日本公開済みの2作については割愛するとして、残りの3作をざっと説明すると…
「ハント」は「イカゲーム」の主役のイ・ジョンジェの初監督作品。日本でも9月公開予定。
1980年代、実際にあったと言われる安全企画部の大統領暗殺計画を扱ったアクション映画ですが、よく初監督作品でこんな歴史史実を扱った脚本書けたなあ・・と、なかなか内容も興味深い。
そのため、当時の韓国の外交状況、特に当時の北朝鮮との関係性などについては、背景知識がないと内容を全部理解するのはちょっと難しいかも。
ただ、イ・ジョンジェの人脈で、韓国を代表する人気・実力派俳優たちが、びっくりするようなちょい役でカメオ出演していて、そのカメオの豪華さとスピード感のあるアクションシーンだけでもとても見応えがあります。
そして、「次のソヒ」は、お金のかかった大作ではないものの、口コミでどんどん話題になった社会派作品。

一方、ガンガン広告も出てたし、豪華な出演陣で大衆的なヒット作という感じの「フクロウ」。目の見えない役を演じたリュ・ジュンヨルの演技がしびれたし、エンタメとしても面白かった…!

ちなみに、ノミネート作のうち、「別れる決心」以外はどれも、実際の事件や実在の人物をベースに作られた作品。(フィクションの度合いは作品によってかなり違いますが)

昨年の百想芸術大賞の主役だった「モガディッシュ」もそうですが、ここ最近のヒット作はどれも、実話ベースのものが多いですね。

ということで、ここでは、まず最初に映画部門の大賞を「別れる決心」のパク・チャヌク監督が受賞すると予想。
(映画部門の大賞は2年連続、監督個人が受賞しています)

その上で、作品賞も

受賞予想:「別れる決心」

としておきます。

昨年の「モガディシュ」と同じパターンですね。(監督が大賞、作品は作品賞)

社会的メッセージが強い「次のソヒ」も、いかにも”百想好み”の作品という感じなので悩みましたが、やっぱりこの中では興行でも作品の評価としても圧倒的だった「別れる決心」かなあと思います。

監督賞

キム・ハンミン(ハンサン ―龍の出現―)
パク・チャヌク(別れる決心)
アン・テジン(フクロウ)
イ・ジョンジェ(ハント)
チョン・ジュリ(次のソヒ)
続いて監督賞。
ここで気をつけなければいけないのが、監督賞の他に、新人監督賞というのもあり、新人なのに優秀な場合は、両方にノミネートされることです。(イ・ジョンジェも両方ノミネートされています)
パク・チャヌク監督は大賞として、新人賞を受賞しそうな人は外すと…
受賞予想:チョン・ジュリ(次のソヒ)
としておきます!
「次のソヒ」は扱ったテーマも良かったんですが、映画自体の構成とか演出も印象的だったので、ぜひチョン・ジュリ監督には監督賞を獲ってほしいなと思います。

新人監督賞

キム・セイン(同じ下着を着た二人の女性)
パク・イウン(ブルドーザーに乗った少女)
アン・テジン(フクロウ)
イ・サンヨン(犯罪都市2)
イ・ジョンジェ(ハント)
続いて新人監督賞。最初の2作を観ていないので、ここはちょっと予想の精度が落ちますが…
希望も込めて
受賞予想:イ・ジョンジェ(ハント)
としておきます。
初監督作品で、自分もガッツリメインで出演しながらあれだけのアクション&歴史映画を撮ったのはほんと凄い!!!
多くの国際映画祭で上映されたほか、青龍映画賞など国内でもすでに新人監督賞を受賞しており、可能性は結構高いのでは?と思います。

脚本賞(シナリオ賞)

パク・ギュテ(6/45:ユクサオ!)
イ・ジョンジェ、チョ・スンヒ(ハント)
チョン・ソギョン、パク・チャヌク(別れる決心)
チョン・ジュリ(次のソヒ)
ヒョン・ギュリ、アン・テジン(フクロウ)
続いて、脚本賞(シナリオ賞)。
映画の場合は、映画監督がシナリオも手掛けるか、脚本家に任せるか、脚本家と一緒に監督もシナリオを書くパターンがありますね。
「6/45(ユクサオ!)」は、コ・ギョンピョが主演でコメディ映画として人気のあった作品。
作品賞を受賞する作品が、同時に脚本賞を受賞する傾向が高いドラマと違って、映画部門は作品賞と脚本賞は別の作品のことが多いのですが…
今年は、
受賞予想:チョン・ソギョン、パク・チャヌク(別れる決心)
としておきます。
パク・チャヌク監督と一緒にシナリオを手掛けたチョン・ソギョン作家は、ドラマでも「シスターズ」の脚本家として脚本賞にノミネートされています。
「別れる決心」はもちろん、パク・チャヌク監督のあの斬新な演出も評価されましたが、独特なセリフがとても印象的だった脚本についても評価されるのではないかと思います。
個人的には、チョン・ソギョン作家の良い意味で”癖の強い”脚本は、インパクトだけではなく視聴者の共感を作り上げていく必要がある16話のドラマだと、その個性が毒にもなっていた気がしましたが、2時間の映画においてはそれが深い余韻として残り、やはり映画のシナリオでより魅力が際立つ作家なのではないかと感じました。

芸術賞

リュ・ソンヒ(別れる決心:美術)
イ・モケ(ハント:撮影)
チョン・ソンジン、チョン・チョルミン(ハンサン ―龍の出現―/VFX)
チョ・ヨンウク(別れる決心:音楽)
ホン・スンチョル(フクロウ:照明)
ここも「別れる決心」が強い気もするし、スピード感のあるアクションシーンを撮った「ハント」の撮影も可能性がある気がしますが…
受賞予想:ホン・スンチョル(フクロウ:照明)
としておきます!
というのも「フクロウ」は、ストーリーの内容的にも「照明」が超重要な作品なんですね。
なので、こちらは日本公開されたらぜひ、映画館で観ることをオススメしたいです。

新人演技賞(女性)

コ・ユンジョン(ハント)
キム・シウン(次のソヒ)
キム・ヘユン(ブルドーザーに乗った少女)
IU(ベイビー・ブローカー)
ハ・ユンギョン(キョンアの娘)
続いては、演技関連の賞。
こうしてみてみると、ほんとドラマでおなじみの俳優ばかりですよね!
「還魂シーズン2」で主演をつとめたコ・ユンジョンや、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でドラマの方でも新人賞にノミネートされているハ・ユンギョン。「SKYキャッスル」で、2019年の百想芸術大賞で新人賞を授賞しているキム・ヘユン。
「次のソヒ」のキム・シウンも実は、「RunOn」などドラマのキャリアのほうが多い俳優。
そして、IUも映画の世界では新人扱い。(ちなみにIUは、これまで俳優活動のときには「イ・ジウン」という名前を使っていましたが、最近「IU」で統一することが発表されましたね〜)
コ・ユンジョンは、「還魂シーズン2」よりも「ハント」のほうが、演技という意味では高く評価された印象ですが…
ここではやはり、
受賞予想:キム・シウン(次のソヒ)
としておきます。
主役として、彼女の演技が作品全体を引っ張ったということで、受賞の可能性が高いのではと予想します。

新人演技賞(男性)

ノ・ジェウォン(ユン・シネが消えた)
パク・ジニョン(聖なる復讐者)
ピョン・ウソク(20世紀少年)
ソ・イングク(オオカミ狩り)
オン・ソンウ(人生は美しい)
続いて、新人演技賞(男性)。ここもドラマで人気の俳優たちが並びますね…!
顔ぶれを見て最初に思ったのが、兵役問題。
アイドル出身のオン・ソンウが百想芸術大賞で演技賞にノミネートされたのは、本人にとっても嬉しいことだと思いますが、兵役中で授賞式に参加できないのが残念〜!
そして、ジニョンは5月8日入隊ということで、ギリギリ参加はするのかな?でももう、坊主頭なのかしら?
ここは、強い希望と期待を込めて
受賞予想:パク・ジニョン(聖なる復讐者)
としておきます!
ちなみにこの映画、「聖なる復讐者」という邦題(原題は「クリスマスキャロル」)で、日本でも5月12日から公開されるのですが…
ジニョン見たさで気軽に見に行くと、かなり衝撃を受ける&誰と観るかによっては、なかなか気まずい作品であることをお伝えしておきます。

とにかくジニョンの演技はすごいんです。というか、もう「ここまでやらせるのか…」と、可愛そうになるくらい…。

残虐なのに加えて、気分が悪くなる感じの描写が多く、人によっては最後まで見てられない感じのしんどさなので、その点は事前に知って観に行ったほうが良いかもしれません。

だからこそ、ジニョンには受賞してほしい!!!

2022年はドラマ「ユミの細胞たち2」でもジニョンにハマった人も多いのではと思いますが(←私のこと 笑)、ロマンス作品では演技賞はなかなか難しいし、この作品で兵役に行く前に受賞できたら、本人も嬉しいでしょう!!!

受賞を期待したいと思います!!!

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助演賞(女性)

パク・セワン(6/45:ユクサオ!)
ペ・ドゥナ(ベイビー・ブローカー)
アン・ウンジン(フクロウ)
ヨム・ジョンア(宇宙+人 1部)
イ・ヨン(キル・ボクスン)
続いて、助演賞。ドラマでも一番予想が難しい賞ですが、映画でもここはなかなか予想が難しいですね〜!
アン・ウンジンは大好きなのですが、「フクロウ」で初めて見た時代劇演技は、一人だけ浮いている感じがしたのでノミネートはちょっと意外でした。
ペ・ドゥナは「次のソヒ」で、ヨム・ジョンアは「人生は美しい」で、最優秀演技賞にも同時にノミネートされてます。さすが!
そして、「宇宙+人 1部」のヨム・ジョンアのコメディ演技は最高だった!

むしろこの映画は、豪華キャストの割に、ヨム・ジョンアとチョ・ウジンしか覚えてない・・・(笑)

ヨム・ジョンアとも悩みますが、ここも期待を込めて

受賞予想:イ・ヨン(キル・ボクスン)

と予想しておきます!

イ・ヨンは「未成年裁判」で大注目されて以降、映画でもドラマでも引っ張りだこ。
確かな演技力で、分量が少なくても存在感があり、キル・ボクスンでもアクション演技をこなしていたので、そろそろ演技賞を受賞してほしいです。

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助演賞(男性)

カン・ギヨン(交渉)
キム・ソンチョル(フクロウ)
パク・ジファン(犯罪都市2)
ピョン・ヨハン(ハンサン ―龍の出現―)
イム・シワン(非常宣言)
カン・ギヨンは、TV部門での「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」での助演賞とダブルノミネート。
う〜ん、こちらも難しい!!
「犯罪都市2」のパク・ジファンもとても印象的だったし、キム・ソンチョルの初めて見た時代劇演技も良かったけど…
ここはTV部門でも大事にしている「演技の凄み」という観点に立ち返って、
受賞予想:イム・シワン(非常宣言)

としておきます。

観た方には伝わると思いますが、「非常宣言」はほんと、イム・シワンを観るための作品でしたよね。

ただ、分量が少ないのがちょっと気になるところでしょうか。
この俳優たちが会場に集まるだけでも、とても楽しみです!!!

最優秀演技賞(女性)

ペ・ドゥナ(次のソヒ)
ヤン・マルボク(同じ下着を着た二人の女性)
ヨム・ジョンア(人生は美しい)
チョン・ドヨン(キル・ボクスン)
タン・ウェイ(別れる決心)
そしていよいよ、最優秀演技賞。
TV部門に負けず劣らず、演技派だらけの熾烈な戦い!!!
「次のソヒ」のペ・ドゥナは、彼女ならではの静かな演技が、作品に重厚さを生み出していたし、怪我もたくさんしながら撮影したという「キル・ボクスン」のチョン・ドヨンもさすがとしか言いようのない演技でした…!
「人生は美しい」はまだ観ていないのですが、ミュージカル映画としては、珍しく評価がよかった作品なので、そこはやはりヨム・ジョンアの演技力なのかな?
しかしながら、ここはやっぱり、、
受賞予想:タン・ウェイ(別れる決心)
が強すぎるのではないでしょうか!!!!
どこまで演技かわからない、たどたどしい韓国語も含めて、本当に引き込まれたし、彼女なしでは成り立たない映画だったのではと思います。
ここはなかなか固そうです。

最優秀演技賞(男性)

リュ・ジュンヨル(フクロウ)
マ・ドンソク(犯罪都市2)
パク・ヘイル(別れる決心)
ソン・ガンホ(ベイビー・ブローカー)
チョン・ウソン(ハント)
演技派ベテランおじさまたちの中に、リュ・ジュンヨル!!!!
百想芸術大賞では、TV部門でも映画部門でも新人演技賞を受賞している若手の中でも実力派ですが、まだ主演級の演技賞は授賞していないリュ・ジュンヨル。
個人的には、「フクロウ」は、これまで観たリュ・ジュンヨルの映画の中でも、改めて彼の演技力の素晴らしさと、まだまだ演技が成長していることを感じた作品でした。
ということで、希望としてはリュ・ジュンヨルに獲ってほしいのですが、
ここもやはり…
受賞予想:パク・ヘイル(別れる決心)
が強すぎでしょ!!!
すでに国内の映画祭でも、「別れる決心」で演技賞を総なめにしており、百想芸術大賞でもタン・ウェイとともにカップル受賞になるのではと思います。

映画部門大賞

そして、先ほども紹介したとおり、映画部門大賞は、「別れる決心」のパク・チャヌク監督と予想します。

とにかく、2022年の映画は「別れる決心」が主人公!!

最後に

ということで、2023年の百想芸術大賞の映画部門のノミネート・受賞予想をご紹介しました!

当日のTikTok中継だと字幕がつかないので、こちらの記事を参考にして、TV部門のドラマ作品はもちろん、映画部門もお楽しみください〜!(日本からの視聴方法などは、ドラマ作品の受賞予想記事にて紹介しています)


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