「その年、私たちは」新しい感性が光るヒーリングドラマはどうやって生まれたか?

韓国ソウル在住
ブロガーMisa
「その年、私たちは」が話題になった理由、韓国での反響、作家のインタビューなど作品が生まれた背景について詳しく紹介します。

「その年、私たちは」とは?

2021年12月6日から2022年1月26日まで、韓国のSBSで放送され、日本でもNetflixで同時配信された「その年、私たちは(그해 우리는)」。

チェ・ウシク、キム・ダミの主演ということで放送前から期待が高かったのですが、日本でもNetflixランキングで1位になるなど、話題となりました。
ポスターのセンスが最高…!

作品のジャンルとしては、最近の韓国の作品としては珍しくラブストーリーがメインで、サスペンスやコメディ要素はありません。

あらすじ:高校時代に出演したドキュメンタリー番組が話題となった同級生の二人。10年の時が流れ、再びドキュメンタリーを撮影することになり、終わったと思った二人の縁が再び動き出す…。

特に1月に入ってからは、私のTwitterのタイムライン上では、この作品に深くハマっている日本の方々の熱いツイートが多く見られ、ハマる人は深くハマる作品だったことと、想定以上に日本でも人気が高かったんだなあということが伝わってきました。

「その年、私たちは」は、ラブストーリーの中でも、悪者が出てきたり大きな事件が起こったりせず、感性的な表現が多い、私の中では”繊細系ロマンス”と名付けているタイプの作品。

このタイプの作品は、すごく人によって好みが分かれるので、万人受けはしないというか、ハマる人は深くハマる作品でありながらも、これまではなかなか話題にはなりにくいタイプの作品でした。

今回のこの「その年、私たちは」も、おそらく最初数話を観て、この繊細な感じが苦手で止まっている、離脱したという人も一定数いると思います。

ただ、繊細系ロマンスとしては、過去の作品と比較しても大きな話題になり、今後のヒット作のあり方が変わっていくかもしれないと思った印象的な作品でした。

実は、私自身はそこまで深くハマらなかったのですが、だからこそ今までのヒット作と違う部分や、なぜ話題なのか?を少し冷静に捉えられた気もします。

ということで、今日は、「その年、私たちは」が話題になった理由、韓国での反響、作家のインタビューなどを紹介しながら、今までの作品とどのあたりが違うのか?について整理してみたいと思います。

「その年、私たちは」韓国での視聴率・話題性

まず、「その年、私たちは」は韓国でどれくらい話題だったのか?ということについて。

こちらは視聴率の推移

最近はだいたい10%を超えるとヒットと呼ばれます。話題のキャストだと、ヒットとは言えなくても、最低でも5%ぐらいは出るのが平均的です。そういう意味で言うと、「その年、私たちは」の視聴率は、キャストの話題性に比べても低い方と言わざるを得ません。

そのため、韓国国内では、視聴率が低かったことを取り上げ、「期待に答えられなかった残念な退場」というタイトルの記事も見かけました。

ただ、一方でそれ以上に「視聴率だけが指標ではないことを示した」「視聴率を越えた成功」という記事も多かったのです。

それは「話題性」という観点。韓国では視聴率以外にも、俳優やドラマに関するキーワードの検索回数、関連動画の再生回数、俳優のSNSのフォロワー数の変化など様々な指標で、「今、何が話題なのか?」がモニタリングされています。

特に最近は、幅広い層にウケる=大ヒットという作品はあまり生まれにくくなってきており、ターゲットは狭くてもどれだけ深く刺さるか?という「視聴体験の深さ」も作品の評価の大事な指標になってきています。

実際に、「その年、私たちは」では、動画の再生数が他のドラマと比べても高く、話題性ランキングでも上位。主演俳優たちのSNSフォロワー数は、放送前より2倍以上増えたといいます。

そして、NetflixKoreaでも1月に入ってからは、ランキングで継続して1位を記録、グローバルランキングでも9位を記録しました。

韓国国内での体感値としては、「海街チャチャチャ」が話題になっていたときほど、みんな観てる=幅広い層が見てるという感じはしなかったのですが、特定の層に深く刺さっていたという印象。

日本のNetflixで配信される作品以外にも、多くの作品が放送・配信されていて、どちらかと言うと最近はロマンス以外のジャンルの作品が好まれる韓国。

そのため、この作品をそもそも観ていない、観たけどスローテンポな展開や、独特な繊細さが合わなくて離脱という層もやはり存在し、ヒット作というより話題作だったというほうが適切かもしれません。

一方で、最後まで視聴した人たちは、ロスに陥るほど深〜く作品を味わい、「人生ドラマだ」と今も余韻に浸っている人が多いようです。

「その年、私たちは」明確だったターゲット設定

「その年、私たちは」は、特定の層に深く刺さった作品だと紹介しましたが、この作品は企画当初から明確なターゲット設定がされていたことが成功の原因と言われています。

それは、MZ世代と言われる1981〜2010年生まれの世代=10〜30代(韓国での定義)です。デジタル世代であり、特に10〜20代はもはや、テレビではなくスマホでNetflixのような動画配信サービスを通じてドラマを観る世代です。そう考えると、視聴率が低かったのに、話題性が高かったのも理解ができます。

実際に「その年、私たちは」の視聴者層は、動画再生のデータなどから他のドラマと比べても20代の視聴者層の割合が高いことが明らかになっており、MZ世代の中でも特に主人公たちと同世代(20代後半)の層に深く刺さった作品だったようです。(日本ではもう少し幅広い層に刺さっている感じもありますが…)

そのため韓国国内でも「MZ世代を狙った繊細ロマンス」「MZ世代の心理と日常をリアルに描いた」と評価されています。

また「その年、私たちは」は、ターゲットが明確だっただけでなく、その世代に対して「何をどう表現するか?刺さるためには何が重要か?」という点が非常によく考え抜かれた作品だったと感じました。

視覚的なものや、聴覚的なものをより重視する、この世代を意識した美しくセンスの光る映像や、おしゃれで雰囲気のあるOST。

普通っぽさを演じさせたら天才的なチェ・ウシクと、これまで強めのキャラクターを演じることが多かったキム・ダミがロマンスを演じる新鮮さ。

過去に全く雰囲気の違う作品で共演し、実際にも仲の良い二人だから生み出せるケミ。

ドラマ前からチェ・ウシクの熱烈なファンで、出演作をチェックしていたというキム・ソンチョル。

そして、完全に”次世代”の女優であるノ・ジョンイの起用。子役出身でまだ21歳。

作品を構成する要素の一つ一つが、偶然やラッキーの積み重ねと言うよりは、しっかりとしたターゲット設定とコンセプトで緻密に作り上げられている印象を受けます。

ちなみに、私の中でノ・ジョンイといえば、「ピノキオ」でパク・シネの子役で止まっていたので、こんなに一気に大人になっててびっくりでした(でももう、「ピノキオ」が7年前なんですね…)

チェ・ウシクとキム・ダミの初共演作:映画「The Witch 魔女」

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2018年/キム・ダミ主演映画

「その年、私たちは」次世代のクリエイターたちの熱量

なお、「その年、私たちは」では、リアルで心に響くセリフと、緻密な演出も視聴者の間で話題になりましたが、脚本家と監督について調べてみてびっくり!

脚本:イ・ナウン
監督:キム・ユンジン、イ・ダン
なんと、イ・ナウン作家は、1993年生まれの29歳。これまでウェブドラマ2 作の経験はありながらも長編ドラマは初めて。


写真:http://news.heraldcorp.com/view.php?ud=20220128000068

キム・ユンジン監督も、メイン監督としてはデビュー作なんだそうです!
ちなみに主演のチェ・ウシクは1990年生まれの31歳、キム・ダミは1995年生まれの26歳。キム・ソンチョルは1991年生まれの30歳です。
つまり、俳優・監督・脚本家も、主人公たち、そしてターゲットの視聴者たちと同世代であったわけです。
制作発表会のインタビューでは、チェ・ウシクが「現場には若者同士の良いエネルギーがあって、お互い話もよく通じる。遊び場みたいな雰囲気があります」と話していました。
なお、ある記事では「”その年、私たちは”は、若い新人たちのエネルギーで完成した作品」として、企画に優れたハン・ヘウォンPDと、イ・ナウン作家、キム・ユンジン監督が出会い、よく3人で飲みながら作品の話をしたということが紹介されていました。
イ・ナウン作家によると、「メインの4人は、私を4人に分けた」というほど、自分自身と周囲の友達たちのリアルな体験をベースにして、キャラクターや物語を作り上げたといいます。
まさに主人公たちと同世代である作家、監督、俳優それぞれが、自分たちの感覚を大事にしながら作り上げたからこそ、視聴者にとってもリアルで共感できる作品に仕上がったのでしょう。
これまで、作品の企画というと、脚本家自身がアイディアを出して持ち込むということがよく知られていましたが、最近では脚本家とはまた違う視点で「どういうものが今、求められているのか?」「どういう作品がビジネス的に成功するのか?」ということを考える企画プロデューサーの役割が大きくなってきていると言います。
先ほど話したように、今回の作品はコンセプトがとてもしっかり練られていることから、同世代の作家・脚本家で作品を作り上げるということすら、ハン・ヘウォンPDの秀逸な企画の一部だったんじゃないかと思うぐらいです。

企画が優れているという意味では、「海街チャチャチャ」のヒットと似た部分があるなと感じます。

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”癒やし”という今の時代を捉えた企画と、それを最大限に表現でき、俳優本人とシンクロ率の高いキャスティング。企画の時点で圧勝という感じで、多少ストーリーの細部には賛否がありながらも大人気となりました。

なお、更に凄いと思うのは、チェ・ウシク、キム・ダミという、ベテラン監督・脚本家でもキャスティングしたいと思うような旬な俳優が、実績のない新人監督・脚本家からのオファーを承諾したこと。
制作発表会のチェ・ウシクの発言によると…
作品選びの時に重要視しているのは、自分が演じるキャラクター。どれだけ自分がうまく演じられそうか?を考える
初めて監督とお会いした時、誠実さを感じたし、作家のポジティブなエネルギーがそれぞれのキャラクターに反映されている気がした
ちなみに、イ・ナウン作家は、インタビューにて「作品の企画の段階でチェ・ウシクのインタビュー映像を観た。演技というより、本人に多くの魅力を感じ、”夏休み”という番組も観た」と話していて、キャスティングする前から、チェ・ウシクをイメージしながらウンのキャラクターを造り上げたことを明かしています。
バラエティ番組「夏休み」は、私もチェ・ウシクの魅力にハマった番組でした。(その後、「ユンステイ」での活躍で更にハマる!笑)
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一方、チェ・ウシクの方は、こう話しています。
本当は、例えば上半身の肉体美を見せるようなそんなイメージ変身をしてみたいと思っていた。でも、元々自分自身が持っている魅力を最大限に活かすことをできていないのに、そんな事を考えたのは浅はかでした。
今回は、欲を捨ててできるだけ自然に。最小限の自然な演技で最大限の感情を見せることを目標にして。脚本と監督を信じてついていきました。
韓国では、「その年、私たちは」では、男性主人公の感情も細やかに表現することで、男性視聴者からも共感を得たことがこれまでのロマンス作品とは異なった点とも言われています。
また、女性視聴者としても、ロマンス作品でこれだけ男性目線をリアルに描かれるのは新鮮だし、キュンとくるポイントになったでしょう。
さらに、これまでのロマンス作品の男性主人公とは異なる、素朴で自然体な魅力を持つチェ・ウシクだからこそ、性別問わず幅広い視聴者を虜にできたことは間違いありません。
このオフショット、何がすごくカッコイイ…!
昔からチェ・ウシクを知る人達は、きっとこれ↓に共感してくれるはず…!

ちなみに、以前「パラサイト」のロケ地巡りをしたときに、登場したスーパーでお店のハルモニに、撮影時にスマホで撮ったというチェ・ウシクの写真を見せてもらったことがあるのですが、本当に背が高かった…!(181cm)

キム・ダミも背が高い(170cm)なのでバランス良く見えますが、実際に居たらかなりの高身長カップルなわけです。

「その年、私たちは」シナリオ集

「その年、私たちは」新しいコンテンツ制作形式

「その年、私たちは」には、ウェブトゥーン(ウェブ漫画)も存在するということで、「ウェブトゥーンが原作」と誤解されやすいのですが、実は漫画が原作なわけではありません。一つの企画のもと、「ドラマとウェブトゥーンを同時に制作する」という新しいスタイルで制作された作品です。

ウェブトゥーンでは、ドラマでは一部しか描かれなかった二人の高校時代がメインで描かれていて、NAVERウェブトゥーンで別途配信されています。

これは、今回のドラマの制作会社が、NEVER傘下の「スタジオN」という制作会社であることが大きく関係しています。

スタジオNといえば、これまで「女神降臨」「SweetHome」「わかっていても」「ユミの細胞たち」など、NEVERが保有する人気ウェブトゥーンのドラマ化を次々と手掛けてきたNAVER傘下の制作会社です。

以前、こちらの記事で、

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韓国のコンテンツ業界では、コンテンツの権利(IP=知的財産権)を保有し、一つの作品からどれだけ多角的にコンテンツを展開できるか?の争いになっていること。

そんな中で、ウェブトゥーンのIPを多数保有しているNAVERやKakaoの動きも活発であることを紹介しました。

これまで、すでに原作がある作品のドラマ化を行ってきた「スタジオN」が初めて手掛けたオリジナル作品が「その年、私たちは」であり、ウェブトゥーン作家もたくさん抱えている強みを生かして、ドラマとウェブトゥーンを同時制作したというのは、非常に新しい取り組みです。

一つの企画を元に、ドラマとウェブトゥーンで、異なるコンテンツを作ることで、ドラマの視聴者がウェブトゥーンへ。ウェブトゥーンの読者がドラマへと流れる構造を作ったわけです。

企画は、ドラマを放送したSBSから独立した「スタジオS」が手掛けたとされていますが、今後、このようにNAVERやKakaoと組んで、企画時点からドラマ以外のコンテンツ展開も見据えた作品が多く登場するでしょう。

なお、NAVERウェブトゥーンのコンテンツは、日本ではLINEマンガで展開されており、「その年、私たちは」の高校時代を描いたウェブ漫画は「その年、私たちは -青葉の季節-」として日本でも読むことが出来るようです。

「その年、私たちは」作家インタビュー

ドラマの放送終了後には、イ・ナウン作家のインタビュー記事がたくさん出たのですが、その中からいくつか印象的だった内容を紹介します。

Q:ドキュメンタリーを撮るという素材はどこから?

ウンとヨンスが学生時代に撮影した全校1位とビリを追いかけるドキュメンタリーは、実際にEBSで放送された「ビリが1等のように生きてみる(꼴찌가 1등처럼 살아보기)」からアイディアを得たもの。平凡な話だったが、凄くリアルだと思った。

Q:作品が話題になった理由は?

実際に20代の自分や周りの友人達の経験や感覚を盛り込んだこと。初めてのドラマで、途方も無いことにチャレンジするよりは、自分がうまく書けるものをやりたかった。

そして、大きな事件が起こるというよりは、感情線に沿ってゆっくり進む話だったから、多くの人が気楽に見ることができたと思う。

日常に疲れた方々が癒やされる物語を通じて、多くの慰めを受けたのではないか。劇的な展開のない、こんなドラマもあるということを見せたかった。

自分は作家として技術的に優れているとは思わない。力強く引っ張っていくような展開を書くにはまだ経験不足。でもそれだけ今後成長する機会がたくさんあるということだと思う。

Q:本人が考える名セリフ・名場面

名場面は、11話のエンディングで地面に横たわるシーン。

名セリフは、多くの方から好評を頂いた6話のエンディングシーンのセリフではないかと思う。ウンがヨンスに「これまでどうやって過ごしたのか?」と聞くシーンは、初めて泣きながら書いた。

最も現実的なセリフで、このドラマのアイデンティティだと思うセリフだ。

誰かに言ったことのあるような言葉でもあり、誰かから聞いたことのあるような平凡なセリフたちを、日記帳を観るような気持ちで好きになってくださったようだ。

Q:脚本家になるまでの過程は?

社会人としては、ウェブドラマ制作会社で字幕、カードニュース担当者として入社した。その後、ドラマ作家の道を歩むことになったが、台本の書き方について、教育を受けたことはない。

台本を書くために、ノ・ヒギョン作家の『彼らが生きる世界』(ヒョンビン、ソン・ヘギョ主演ドラマ/2008年)の台本集をボロボロになるまで読んで勉強した。ノ・ヒギョン作家の作品は自分にとって教科書のよう。最も尊敬する作家。
(ちなみに、ノ・ヒギョン作家は、私が大好きな作家であり、「彼らが生きる世界」は、まさにセリフの一つ一つに感銘を受けた作品でした)

次世代作家の感覚

私はこのインタビューを観て、これまで観てきた作家のインタビューとは一味違う、新鮮さを感じました。

あまり力みすぎずに、自分に今できること、出来ないことを冷静に判断し、自分らしさを大事にしていること。

それでいて、成長意欲も持っているしなやかさと強さが、まさにチェ・ウシクが台本から感じたという「ポジティブなエネルギー」なのかなと思いました。

先ほど紹介した、チェ・ウシク自身の今回の作品に取り組んだ姿勢も、まさに似たような部分があって、これが今の20代前後の人達の次世代の感覚のような気もしました。(急に自分が歳をとった気分になりますが…笑)

本来、繊細系ロマンスが大好きな私が、この作品にそこまでハマらなかった理由の一つは、たぶん今までのヒット作に共通していたような脚本の構成の完成度や迫力が感じられなかったこと。

しかし、この作家のインタビューを読んで、すごく”次世代の感覚”を感じたというか、これまでのヒット作とは違う脚本の魅力がターゲット層に深く刺さったのだと気付かされました。

そして、これからはターゲット層の細分化により、ヒットする脚本の定義もだいぶ変わっていくんだろうなあと感じました。

今後は、幅広い層が共感するよりも、刺さる人には深く刺さり、深くハマった人たちが関連のコンテンツを存分に楽しみ、周りにその感動を発信していくこと。それが作品の成功の定義になるのかもしれません。

「その年、私たちは」OST(韓国版)

最後に

ということで、「その年、私たちは」が話題の理由や、今までの作品と違う新しいポイントについて整理してみました。

韓国ドラマの世界は、本当に変化が激しいと感じますが、最近特に、若手の監督や作家の活躍が目立つなと思っています。

特に昨年は、過去にヒット作を生み出した監督・脚本家の作品が、軒並み期待はずれだったこともあり、新作をチェックする際、有名な監督・作家だと不安になり、逆に経歴の少ない監督・作家の作品のほうに期待してしまうほどです。

作り手の現場で、これだけ若手に機会が与えられていること。そして何より、今回のケースのように、俳優たちも作品さえよければ、若手の作品でも積極的にオファーを受けることが、次々に挑戦的な作品が生まれていく源なんだと思います。

ヒットの定義自体がどんどん変わっていく韓国ドラマの世界。新しい取り組みについては、今年もブログで積極的に紹介していきたいと思います。

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*画像はSBSからお借りしました。