2022年韓国ドラマ：私が選ぶ年間ベスト10作品

ドラマ・映 画
韓国ソウル在住
ブロガーMisa
2022年に韓国で放送・配信されたドラマについて、私が選ぶベスト10作品について紹介します！
目次

対象となる作品たち

2022年に韓国で放送終了したドラマ（＊）
⇒1月1日終了の「袖先赤いクットン」は含まない（2021年のランキングに入れてます）
テレビ放送のないNetflixなど動画配信サービスオリジナル作品
なお、作品には著書「韓国ドラマの知りたいこと、ぜんぶ」で紹介しているオリジナルのジャンルもつけました。
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ちなみに、私の好みのジャンルはヒューマン、社会派、繊細系ロマンス。
ファンタジーはどちらかというと苦手で、リアリティと深みのある作品が好きです。
一通りの作品はチェックしているので、みなさんがベスト10を観て「あの作品は入ってないの？」と思われるだろう作品も、おそらく観てはいるんですが、結果的にはこの10作品になっています。
あくまで、完全に私個人の好みということで、ご参考までに…！

2021年のベスト10はこちら

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私が選ぶ2022年ベスト10作品

10位：なにもしたくない
韓国放送：ENA
ジャンル：ヒューマン（全12話）
日本放送：KVTV（2023年1月21日〜）
＊楽天viki：日本語字幕あり

ウェブトゥーン原作のヒーリングドラマ。韓国では視聴率が1〜2％台と低かったのですが、とても癒やされました！
イム・シワンの作品の中で、「ミセン」の次に好きな作品となりました。

大好きな「天気が良ければ会いに行きます」（Netflix配信中）の夏バージョンといった感じでしょうか。
とても癒やされるんですが、後半にスリラーが入ってきて、ちょっと重くなるのが残念なところも「天気が〜」と似ています（笑）

AOAのソリョンも役柄に合っててすごく良い！！！
キャスティングがとにかくGOODな作品。脇のキャラクターも良いんですよね〜！

「賢い医師生活」のウジュことキム・ジュンくんや、「海街チャチャチャ」のワン作家役のパク・イェヨンも出演してます。

この作品のタイトルが今、胸に響くような、日常生活に疲れている方にオススメです！

天気が良ければ訪ねて行きます：原作小説（邦訳版）
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09位：XX＋XY〜ジェイの選択
韓国放送：tvN
ジャンル：ヒューマン（全4話）
日本配信：ABEMA

続いて、ランキング唯一の短編作品。CJ ENMの新人作家発掘事業O’PENの公募展で選ばれた新人作家の作品。


新人＆わずか4話と思えない完成度で、観始めたら止まらなくて明け方まで寝ずに完走。
男と女両性をもつ”インターセックス”という珍しい素材を扱いながら、高校生のジェイが自分自身について考え、選択をする物語です。

韓国でも、tvNのO’PENingという深夜に公募展の作品を紹介する枠で2週に渡って放送されただけなので、余り知られていないのですが、とても良くできた作品でした！

新人作家らしい新しい感性がありながら、4話でもキャラクターに感情移入してしまう完成度がGOOD！

「サイコだけど大丈夫」「九尾の狐とキケンな同居」などに出演したチェ・ウソン（上）、「賢い医師生活」のキム・ガンミンなどフレッシュな若手注目株も出演しています。
08位：アンナ（ディレクターズカット版）
韓国配信：Coupang Play（オリジナル）
ジャンル：サスペンス・ミステリー（全8話）
日本配信：Amazonプライム・ビデオ

続いては、スジの新たな魅力が観られた「アンナ」。スジの魅力と、中毒性の高い演出・ストーリー展開で観始めたら止まらないサスペンス。

最初は全6話で配信されましたが、「意に反して短くされた」ということで、監督がCoupang Play側に抗議。

追って全8話のディレクターズ・カット版も配信されるという騒動でも話題になりました。

私は8話のディレクターズ・カット版を観てから、通常版の1話だけ観たのですが、確かに全然編集が違う！

ただ、OTTのトレンドに合わせてテンポの良い形で編集しようとした通常版の意図もわかる気がして、純粋に作品として観たときには、必ずしもディレクターズ・カット版のほうが良いとも言えない気がしました。（ここは韓国国内でも意見が分かれたところ）

「どっちを観るか？」という視点では、6話を観てから、細かく微妙に違う8話を見返すのは大変なので、やはり「観るならディレクターズ・カット版。そして、余裕があったら（気に入ったら）通常版の1話も観てみて」という形で周りには勧めています。

そして、この作品、キム・ジュンハンも最高〜！（やっぱり癖のある役が似合うｗ）

字幕なしで韓国ドラマが見られるようになる本
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07位：私たちのブルース
韓国放送：tvN／Netflix
ジャンル：ヒューマン（全20話）
日本配信：Netflix

7位は、「私たちのブルース」。大好きなノ・ヒギョン作家の作品。

近年、ベテラン作家が視聴者のニーズの変化に対応できず、作品をヒットさせるのが難しくなっている中、人間をリアルに描き出す筆力と力強く温かいメッセージ性は、変わらず胸に響くものがありました。

ある意味、2022年の作品の中で、最も韓国らしさが現れた、韓国スタイルな作品だったと思います。

決して安易な”ストーリー”にしないところが、リアルで時には重苦しくもあり、ドラマをドラマとして楽しみたい人には好き嫌いが分かれたところでもあったでしょう。

オムニバス形式という新しい形にも挑戦。これだけ豪華な主演級俳優が出演する作品は、今後もなかなか生まれないのではないでしょうか。ただ、オムニバスな分、過去のノ・ヒギョン作家の作品ほどの没入度ではなかったので、順位は7位。

なお、ありがたいことに、お仕事でノ・ヒギョン作家に直接お話を聞ける機会があり、その”人間力”に感動！！

一緒に働くプロデューサーさんのお話からも、ノ・ヒギョン作家とキム・ギュテ監督という、素晴らしいくタッグをどれだけ尊敬しているかがとても伝わってきて、良い雰囲気・良いチームで作り上げられた作品ということがよくわかりました。

そして、この作品はOSTもほんとに神！！！！（今でもよく聞いてます）

ヒューマンドラマ好きの方、韓国で好まれる作品を観てみたい方に、おすすめです。

もっと知りたい！韓国TVドラマvol.111（パク・ウンビン表紙）2022/10/20
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メディアボーイ
06位：未成年裁判
韓国配信：Netflix（オリジナル）
ジャンル：社会派（全10話）
日本配信：Netflix
6位は、Netflixオリジナルの「未成年裁判」。2月25日に配信されたため、だいぶ前の作品のような気がしていましたが、2022年で忘れてはならない名作の一つ。
ツイートにもある通り、「韓国ドラマの社会問題を描く視点の鋭さと深さ」に唸らせられる作品！！

途中に中だるみしたり、後半失速する作品が多い中で、全10話のテンポもよく、全体の完成度も高い作品だったと思います。

しかも、これが新人脚本家の作品というからまた驚き！！！そして、未成年役の俳優にも新人が多い。

一方で、裁判官役は、キム・ヘス、イ・ソンミン、イ・ジョンウン、キム・ムヨルというベテラン・演技派が勢揃い。

「韓ドラで、まだ社会派作品を見たことがない」という方、是非観てください！！

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05位：二十五、二十一
韓国放送：tvN／Netflix
ジャンル：ラブロマンス（全16話）
日本配信：Netflix
さて、続いては「二十五、二十一」。いや〜この作品を何位にするかは、とても悩みました（笑）
最後がね〜、、色々ありましたからね。
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でも思い返してみると、最後のアレも含めて「青春のエモさ」みたいなのが強烈に残っていて、不思議と時間が経てば立つほど、なんだか美化されていくよう…（まさに”青春”そのもの　笑）
実は脚本については、1話からちょっと不安な感じがしたのですが、演出はとにかく大好きだった！！！

そして、エモエモなOSTは、未だにヘビロテ中（笑）

このドラマの放送当時は、ちょうど書籍を執筆中で、コロナの感染者も増えて、家からほとんど出られなかった時期でもあったので、このドラマで外出できないストレスがかなり癒やされました。

また、映像が美しかっただけに、ロケ地巡りも本当に楽しいドラマ！
イジンの家など、いまはもう取り壊されてしまったところもありますが、ファンの方はぜひロケ地めぐりしてみてください。

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04位：シュルプ
韓国放送：tvN／Netflix
ジャンル：ヒューマン（全16話）
日本配信：Netflix
4位は、唯一の時代劇「シュルプ」。これまたO’PEN出身の新人脚本家の作品。

「赤い袖先」もそうだったんですが、最近は「女性視点で描かれた現代的な時代劇」が人気。

「時代劇はちょっとな〜」という方も、ぜひこの作品は見てみてください！！

しかしキム・ヘス姐さんは、「未成年裁判」に続いて「シュルプ」も新人脚本家の作品。
さすが、大ベテランだからこそ、脚本家のキャリアの有無に左右されず、本当に良い脚本を見抜く目があるようです！！

最初から最後まで、飽きさせない展開、キム・ヘスの人間味溢れる演技、コミカルさも上手く取り入れた演出…と、全体のバランスがとてもよく、時代劇を普段見ない人も含め、幅広い層の人が楽しめる作品に仕上がっていると思います。

韓国ドラマで学ぶ韓国の歴史 2023年版 (キネマ旬報ムック)
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03位：私の解放日誌
韓国放送：JTBC／Netflix
ジャンル：ヒューマン（全16話）
日本配信：Netflix
3位は、「私の解放日誌」。不動の名作「マイ・ディ・ミスター〜私のおじさん〜」のパク・ヘヨン作家の作品。

ただこれは、刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるけど、非常に好みが分かれる作品ではないかと思います。（やや玄人向け）

私は、「作家さん、人生何回目なの！？」と思うような深いセリフと、ひたすらご飯を食べるシーンに1話からノックアウト（笑）

なお、一般的にはク氏ことソン・ソックにみんなシビレてたわけですが、私は、それ以上にイ・ミンギにやられてました！！

演技的には、イ・ミンギの役のほうが相当難しかったと思うし、彼にしかできないと思われる唯一無二の演技は、もう私の中では2022年の最優秀演技賞！！！（笑）

ただ、この作品も15話以降がちょっと残念だった…（涙）
それがなければ、もっと順位が上だったんですが、私の中では、ク氏がカーテンを開ける前までがよかったです（笑）

それにしても、「私たちのブルース」と「私の解放日誌」を同時にやってた時期は、ヒューマンドラマ好きには贅沢な時間でした〜！

2023年もオリジナル脚本、頑張ってほしい！！！

マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜台本集
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ノーブランド品
02位：悪の心を読む者たち
韓国放送：SBS
ジャンル：サスペンス・ミステリー（全12話）
日本放送：衛星劇場（2023年1月25日〜）
＊楽天viki：日本語字幕あり
そして、大好きなヒューマン作品たちを超えて、2位にランクインしたサスペンス「悪の心を読む者たち」。

その理由は、やはり作品の完成度の高さ。こちらも監督、脚本家が新人だったにもかかわらず、非常に上質な仕上がりの作品でした。

この作品は、有名な連続殺人事件を追っていた韓国初のプロファイラーの方のノンフィクション小説がベース。

そのため、ストーリーは、実際の事件をモチーフにしていることはもちろん、犯人役まで実際の犯人と似た俳優をキャスティングしているところが、リアルな物語好きな私には劇刺さり。

事件の解決ではなく、犯人や刑事たちの心理に焦点を当てているところが、これまたヒューマンドラマ好きにもたまらない。

キム・ナムギルのキャラクターに没入する演技の迫力、大人な色気（笑）はもちろんのこと、犯人役の俳優たちの名演・怪演がとても印象的でした。

オリンピック中継のせいで、途中、3週間も放送休止となり、視聴率は伸び切りませんでしたが、視聴していた人の満足度が高かった作品の一つではないかと思います。

SBS演技大賞でも、キム・ナムギルが大賞を獲ったのは嬉しかった〜！

サスペンス好き、特にサイコパス的な物語がお好きな人は必見です！！

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01位：ユミの細胞たち2
韓国配信：TVING（オリジナル）
ジャンル：ラブロマンス（全14話）
日本配信：Amazonプライム・ビデオ
そして1位は「ユミの細胞たち２」。いや〜、自分のハマり具合と、ロス具合がやはりダントツで、今も何度も見返して癒やされるぐらい大好きな作品！！

シーズン１は、実は実写部分より、細胞の世界のほうにドハマリしたのですが、、

シーズン２は、やはりバビ（ジニョン）にやられましたね（笑）しばらくロスがひどかったほど・・・！

でも、もちろん細胞の世界も、「え、作家さん、そんな引き出しもあったの？！」という感じでシーズン１より更にパワーアップ。そして、ウン（アン・ボヒョン）も更に好きになり、シーズン１より、それぞれに対する愛が深まったシーズン２。

「Netflixじゃないから観てない」「アニメが子供っぽいと思って観てなかった」というそこのアナタ！！！

今すぐ、観てください！！！（笑）（ユミを観る幸せがまだ残ってるなんて、羨ましい…）

キュンとして、笑って、癒やされて、元気をもらえる作品です。

シーズン3やってほしいな〜〜〜〜！！！とりあえず、劇場版アニメを制作中とのことで、楽しみにしています！

シーズン１の紹介記事

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25ans2023年1月号増刊 アン・ボヒョン特別版
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ハースト婦人画報社

ベスト10作品一覧

ということで、ベスト10をまとめるとこんな感じです！

01位　ユミの細胞たち2
02位　悪の心を読む者たち
03位　私の解放日誌
04位　シュルプ
05位　二十五、二十一
06位　未成年裁判
07位　私たちのブルース
08位　アンナ　ディレクターズカット版
09位　XX＋XY〜ジェイの選択
10位　なにもしたくない
2022年は、このランキングを作るのにすごく悩みました。「ユミの細胞たち2」が1位なのは不動だったのですが、それ以外の順位は何度も入れ替えたほど。（つまり、2位以下はかなり僅差・あいまいですｗ）
というのも、2020年、2021年に比べると、作品数はものすごく増えたものの、自分的にヒットした作品が少ない年だったからです。
理由はおそらく、良い作品を観れば観るほど、満足する基準がどんどん上がっていること。
そして、2022年はやはり「良かったけど、●●が惜しい」という作品が多く、全体の完成度という点では、物足りなく感じた作品が多かったなと思います。
なお、韓国国内でのヒット作を知りたい方はこちらもご覧ください
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ちなみに、今回の対象はすべて新作だったのですが、観た旧作の中で最もハマったのが「恋愛体質〜30歳になれば大丈夫」でした！
このポスターやOSTのセンスもすっごく好み！
セリフ量が多いタイプの独特な脚本で、中毒性が高い！！
かなり好き嫌いが分かれるタイプの作品ですが、私はドハマリでした（笑）
ドラマ制作の裏側（脚本家、PPLなど）を描いている点も、ドラマ好きとしてはたまらないポイントでした。
普段、私とドラマの好みが似ているなと思っている方で、まだ観ていない方は、是非観てみてください〜！（Netflixにもあります）

1話を観るときに注目している点

今は、作品数が多すぎて、全部は見きれないので、だいたい4話ぐらいまででピンとこない作品は離脱することが多いです。
そんな中で、結構自分の基準になっているのが1話を観たときの感覚。

1話で「あれ？」と思ったけど、盛り上がってきてハマり、でも結局1話の違和感が最後の方に顕著になってきて失速、というケースが結構ありました。

なので、1話の感覚って、ある程度の指標になるなと思っているのですが…

振り返ってみると、最近ありがちな残念パターンはこんな感じ。

ジャンル色々混ぜすぎ（これ最近一番あるある）
→ミステリー・刺激系で、中途半端で突然なロマンス
→癒やし系で、突然のスリラーで重くなる　など
展開・設定がオールド（女性・恋愛の描き方）
感動させようとする魂胆が見えすぎる設定・展開
視聴者の共感を置いてきぼりにした突っ走り展開
で、1話を観て感覚的にピンとこない作品は、このうちのどれかの兆候が感じられて、引っかかってることが多いです。
いくら好きな俳優が出てても、いくら映像やOSTが魅力的でも、雰囲気では騙されません（笑）
いや、むしろ好きな俳優が出てるからこそ、厳しくチェックします！！
結局、この4つを総合すると「作品のコンセプトがシンプルで明確であるか」に尽き、それが明確な作品は、1話観ただけでビビッとくるものがあるのです。
2022年は、とにかく作品数が増えすぎて、中には「あれれ？」という作品もちらほらあった気がします。
ということで、自分の歴代のドラマランキングを塗り替えるような作品があまり多くありませんでした。
韓国ドラマを長年愛してやまないからこそ、毎年「前のあの作品よりももっと」と高いレベルを求めてしまいます。
でもきっと、そろそろ歴代ランキング不動の1位の「椿の花咲く頃」を超える作品が出てきてくれるはず…。
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