【映画レビュー】「サムジンカンパニー1995」あらすじ・キャスト・感想

韓国ソウル在住
ブロガーMisa
日本で2021年7月公開予定の映画「サムジンカンパニー1995」。今後、日本で見る方向けに、作品のあらすじ・キャスト・韓国での評判・感想などをネタバレなしで紹介します。

映画「サムジンカンパニー1995」とは?

韓国で2020年10月に公開された映画「サムジングループ英語TOIECクラス(邦題:サムジンカンパニー1995)」。

コロナの真っ只中での公開でしたが、観客は157万人を突破。2021年の百想芸術大賞でも、作品賞・監督賞・脚本賞他、俳優たちも各賞にノミネートされていて、高い評価を得ている作品です。

メッセージ性がありながらも、エンターテイメントとしても優れていて、幅広い層の人が楽しんで見られるオススメな作品!

日本でも2021年7月から劇場公開が決まっています。

今日は、これから観る方に向けて、ネタバレなしで作品の概要を紹介していきたいと思います。

「サムジンカンパニー1995」あらすじ・キャスト

舞台は1995年のソウル。IMF危機の1年ほど前、”グローバル化”が叫ばれつつも、国内では様々な社会問題が浮き彫りになりつつあった時代。

サムジン電気という大企業に務める、高卒の女性社員たちは、優秀であるにも関わらず、制服を着て大卒とは区別され、お茶くみや雑用ばかりを任されています。

ある日、会社の方針でTOIECの点数が600点をこえたら代理に昇進できることになり、必死に英語の勉強に励む彼女たち。

そんなある日、コ・アソン演じるジャヨンは、自分の会社の工場が汚染水を垂れ流していることを発見してしまいます。

しかし、それを隠蔽しようとする会社の上司たち。

様々な壁に阻まれながらも、知恵と情熱で不正に立ち向かっていくパワフルな女性たちの痛快ストーリーです。

主役のコ・アソンは、ポン・ジュノ監督の映画「グエムル-漢江の怪物-」「スノーピアサー」などにも出演する実力派女優。

姉御肌のユナを演じるのは、韓国ドラマでもおなじみ個性派女優、イ・ソム。(「第三の魅力」「この恋は初めてだから」など)

数学オリンピックにも出場するほどの数字の天才、ボラムを演じるのは映画「スウィング・キッズ」にも出演したパク・ヘス。

いや〜これだけの演技派が揃ってる時点で、面白いこと間違いなし!という感じ。

なお、脇役にもドラマでよく見かける俳優さんたちが出演。

最近「ナビレラ」に出演しているキム・テフンさん

そして、この方は実は「太陽の末裔」に出ていた方〜!(マニアック過ぎてわからないかも 笑)

皆さんそれぞれの視点で、「あ〜〜あのドラマの人だ!」という人を発見するのも、楽しみの一つですね。

「サムジンカンパニー1995」見どころ

「サムジンカンパニー1995」の見どころは、やはりなんと言っても、勇敢な女性たちが繰り広げる痛快なストーリー。

実はそれぞれとても有能な女性社員たちが、大卒の社員や上司たちを出し抜きながら、不正の真実を暴いていきます。

このスカッとする展開(韓国では”サイダーな展開”)こそが、コロナ渦で特に人々にウケた要因の一つでしょう。

優秀な女性たちが雑用を極めるしかなかったり、セクハラを受けて当たり前の当時の様子は、滑稽でありながらもとてもリアル。

一方で、最終的に女性VS男性、高卒VS大卒という単純な構造で終わらないのも面白いところ。

なお、作品に登場する事件は、実際に公害や人災が多く問題化した90年代に、実際に起った事件をいくつか組み合わせてモチーフにしているといいます。

経済成長やグローバル化の中で巻き起こる様々な問題は、日本とも共通する部分があり、似たような時代の空気を思い出させます。

実はこのように重たいテーマを扱いつつも、所々にクスッと笑ってしまう要素と、エンターテイメント性も兼ね備えている点が絶妙なところ。

実際監督も、インタビューで「このような社会告発物を撮りたかった。しかし、面白くなければ誰も見てくれないと思った。とにかく明るい雰囲気で作りたかった」と話していました。

「サムジンカンパニー1995」韓国での評判

「サムジンカンパニー1995」の韓国での評価について、NAVERの評価を紹介しておきます。

観客評価:9.03点/10点
動員数:157万人
観客評価は、9点を超えれば高評価、8点台が平均、7点以下だと低めという感じなので、やはり評価が高い作品であったことがわかります。
コロナの真っ只中の公開にもかかわらず、157万人を動員し、損益分岐点を超えたことも話題に。
韓国観客の声
1990年代の雰囲気や社会問題をよく表している
キャラクターが良く描かれていて、脇役まで印象的。役者の演技も素晴らしい
映画「サニー」と似ている感じ
なお、冒頭にお伝えしたとおり、2021年の百想芸術大賞では、多くの賞でノミネートされています!
作品賞
監督賞:イ・ジョンピル監督
脚本賞:ホン・スヨン、ソンミ
最優秀演技賞:コ・アソン
助演賞:イ・ソム
なお、2021年の青龍映画賞では、助演女優賞(イ・ソム)、音楽賞、美術賞を受賞しています。
この映画は、あまり好みが分かれず幅広い層が楽しんで見られる良作だと思います。

ということで、個人的なオススメ度はこちらです。

オススメ度:★★★★★(5点/5点)

「サムジンカンパニー1995」日本公開についての情報

「サムジンカンパニー1995」は、2021年7月から日本の劇場公開が決定しています…!

2021年7月9日より シネマート新宿、大阪などで公開予定

まとめ

ということで、「サムジングループ英語TOIECクラス(邦題:サムジンカンパニー1995)」のキャスト・あらすじ・韓国での評価などを紹介しました。

みんなで楽しめる作品なので、日本公開の際には、是非、お友達などを誘って観に行ってみてください〜!

삼진그룹 영어토익반(サムジングループ英語TOIECクラス)
・邦題:サムジンカンパニー1995/英題:SAMJIN COMPANY ENGLISH CLASS
・韓国公開日:2020年10月21日
・上映時間:110分
・日本公開:2021年7月9日
・監督:イ・ジョンピル
*写真はすべてNAVERからお借りしました。
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