【映画レビュー】日本公開中!カンヌ・パルムドール受賞作「パラサイト(기생충/寄生虫)」が素晴らしかった!

こんにちは、Misaです。昨日からついに韓国公開となった、기생충(寄生虫:パラサイト)を公開二日目、朝イチで観てきました…!
こちらは日本公開中の「パラサイト 半地下の家族」の韓国公開時の視聴レビュー記事です。韓国公開時の反響、日韓のプロモーションの違いなどをご紹介します。

先日、カンヌ映画祭にて最高の賞である、パルムドール賞を受賞したことで話題になったばかりのこの作品。
観た感想としては…想像以上に、素晴らしい映画でした!!「満場一致で受賞」というのが納得。

正直、これまで「映画祭で賞をとった映画」って、変に芸術的すぎるというか、一般受けはしないってイメージがあったんです。昨年のパルムドール受賞作である日本の「万引き家族」も、個人的には、「う~ん」って感じでした。(役者の演技は素晴らしかったんですが、、)

なので、今回もあまり期待せずに観に行ったんですが…良かった!!さすが韓国映画!!!「いい映画観た~!」という心地よさが残りました。

日本でも公開が決まっているということですが、韓国映画好き以外の方にも広く受け入れられる作品になるんじゃないでしょうか。

この映画は、情報なしで観に行ったほうが面白いので、内容については予告レベルの最低限だけご紹介つつ、作品に関する情報や韓国での反応をまとめたいと思います。

あらすじ概要

家族全員が失業中の、ソン・ガンホ演じるキテク一家。

半地下の家で、内職をしたりしながら暮らしています。

ある日、長男のギウ(チェ・ウシク)が、留学に行ってしまう友人の後任として、

超富裕層のパク社長(イ・ソンギュン)の家の家庭教師になるところから、始まるストーリーです。

「寄生虫」というタイトルがまさに内容を表しているのですが…ここから先は、劇場で観ていただくほうが良いので、あらすじはここまで!ちなみに家庭教師の紹介する、長男の友人役は、なんとパク・ソジュン!!5分間ぐらいのカメオ出演ですが、劇場内もざわついてました(笑)

作品のテーマ


この映画は、韓国社会で常に重くのしかかるテーマである、「持つ者」と「持たざる者」の世界を描いています。普段は決して交わることのない、半地下で生活するキテク一家と、全てを手に入れているパク一家。

舞台となるパク家。ドラマで出てくるようなゴテゴテの金持ちの家とは違いますが、この家の構造がストーリー展開上とても重要な役割を果たします。

この作品がすごいのは、社会性とエンターテイメント性を絶妙なバランスで両立しているところ。ブラックコメディでもあるし、ホラーでもあるし、社会派映画でもあるんです。

映画館でも、笑いが起こる箇所がいくつもありました。結構、韓国ローカルなネタも多いのですが、それも含めてカンヌではウケたということで、日本ではどんな反応になるか楽しみです。

映画を観た後に、海外メディアでの評価コメントを見ると、まさにその通り!と感じます。
海外メディア
「今年の映画祭で最高の1本。劇場で素晴らしい映画を観た時に感じる気分」
(英・BBC)

「一度見たら忘れられない社会風刺。今年のカンヌのベスト映画。監督の才能は恐ろしいほどに素晴らしい。」
(米・ASSOCIATED PRESS)

「ポン・ジュノ監督の最高傑作だ。怒りに満ち、最高に面白く、痛々しく、苦く甘い資本主義における共存について描いている。彼がこれまで描いてきたすべての要素が集約されている。」
(米・INDIEWIRE)

監督自身も、今回のこのテーマがとても韓国的でありながら、世界中で重くのしかかる普遍的なテーマであることを気付かされたと言っています。

映画祭で賞をとる日本映画が、イマイチ一般受けしないのって、非常に個人的・内面的な部分にフォーカスしすぎて、映画としてのエンターテイメント性が足りない部分にあると思います。

一方、重いテーマ・メッセージをいかに現実的に、それでいてエンターテイメントも交えながら伝えるのか、というのは韓国映画の得意分野。

この作品も、最初から最後まで先の読めない展開の連続で、どんどん引き込まれていきます。今回の受賞は、まさにそんな韓国映画実力が評価された結果と言えるでしょう。

授賞式の様子。キテク一家の映画とのギャップがすごい…。

なお、役者の演技は、いまさら言うまでもないんですが、本当に実力派の役者ばかり。ソン・ガンホがメインのようではありますが、実は、息子役のチェ・ウシクもメインじゃないかというほど重要な役です。

チェ・ウシクさん、どこかで見たことあるな…と思ったら、「屋根部屋のプリンス」に出てた俳優さんでした!!(ユチョンの取り巻きの1人)

そして個人的には、パク家の奥さん役である、チョ・ヨジョンさんの演技が印象的でした。

この表情がキャラクターを良く表現しています。

超金持ちであるパク家の人々ですが、韓国ドラマや映画でよくあるような「権力を振りかざす傲慢な人々」というステレオタイプの描かれ方じゃないところが、逆にとてもリアル。
セリフの端々に「金持ちの思考」が表現されています。

何度も見返したくなる深さ

この映画、よく見ると一つ一つのセリフ・場面設定・カメラワークも細かく考えられていて、深い意味があります。


鋭い視点で社会を切り取り、独自のユーモアを交えながら、人間の内面をあぶり出す手法はポン・ジュノ監督のお得意な手法ということなんですが、これが本当に見事です、

詳しくはネタバレになるので、控えますが、特に「匂い」「計画と無計画」というキーワード、「階段」の描写などがポイントになっています。

NAVERの掲示板では、映画を観た観客たちが、それぞれ「あのカットはこういう意味だった」「あのセリフにはこんな意味では?」という持論を書き込んで盛り上がっています。

私もそれを見て、鑑賞後に気が付かされたことも多く、繰り返して観れば観るほど、いろんな発見がある映画だなと思いました。近日、もう一度観に行きたい!!

韓国版リーフレット

最後に、韓国版リーフレットを紹介しておきます。普通の映画はA4裏表なんですが、今回のリーフレットは見開きになっていました。

表はポスターと一緒。「幸せは分けるほど大きくなるじゃないですか」と書いてあります。目が隠されているのは、「特定の誰かの話ではなく、どこにでも存在している人々の話」というメッセージなんでしょうか。

見開き 各キャラクターの印象的なセリフが書かれています。

裏側

一番下には、監督からのコメントが書いてあります。

「寄生虫」は、「共に生きていくことの難しさ」についての話です。

そこで、沸き起こる笑いや、恐怖や悲しみを呼び起こす悲喜劇を通して、観客の方々は、全く異なる二つの家族に発生していく、予測不可能な状況たちを目の当たりにすることになります。

観覧後、いろんな想いがめぐる映画になることを願います。
英語字幕付きの予告編も紹介しておきます。

日本公開情報

日本での公開は、2020年1月10日。しかし、、、日本公開にあたって、色々気になる点が…。



1)タイトル
邦題は「パラサイト 半地下の家族」ということなんですが、「半地下の家族」って副題、要りますか!?それをタイトルで言ってしまったら、言い過ぎと言うか興ざめというか…。

「地下」ということは、色々な意味でこの映画の中ではキーワードの一つでもあるのですが、これをタイトルに入れちゃうのはちょっと蛇足だなあと思います。

2)ポスター
日本版のポスターをよく見ると、韓国版から消されている部分があります。



左下の「パ」の文字のあたりにあったものが、無くなっています…。映画の内容からすると、実は結構重要な意味があるものなんですが、なぜ無くなっちゃったんでしょう…。ポスターの規定か何かに引っかかったんでしょうか。

もしかして、タイトルの邪魔になったから!?(韓国版は、タイトルが3文字で短く、枠の下にあります)だとしたら、もったいない…。

Twitterでも「それは消しちゃダメなやつでしょ!!」と話題になっていました。(笑)

ということで、色々気になるところはありますが、、、日本版の予告編も公開されました!

まとめ

ということで、これぞ韓国映画!というような、素晴らしい作品でした…!


この映画をきっかけに、日本でも、韓国映画の素晴らしさが多くの人に伝わればいいな
と思います。公開されたら、是非、「韓国映画見たことない」というお友達も一緒に観に行ってみてくださいね。

기생충(寄生虫/PARASITE)

・韓国公開日:2019.05.30
・上映時間:131分
・日本公開予定(公開日未定)

※映画の画像は、すべて出典:NEVER

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