「赤い袖先(袖先赤いクットン)」はこんな作品!
韓国で2021年11月5日から放送が始まった「옷소매 붉은 끝동 (袖先赤いクットン/邦題:赤い袖先)」。2PMのジュノの除隊後復帰作品で、相手役はイ・セヨン(「医師ヨハン」「カイロス」など)。
歴史上の王の中でも人気の高い、正祖イ・サンと宜嬪成氏という実在の人物のロマンスを扱った物語。
なお、ちょっとわかりにくいタイトル「袖先赤いクットン」の意味について。
ポスターにあるように、「クットン」というのは袖の先の部分なのですが、赤いクットン=女官が着るものであり、女官出身のソン・ドクイムが主人公の物語であることを表現したもの。
なお、この作品は同名の小説があり、そちらをドラマ化したものです。
私も、時代劇はさすがに現代劇の何倍も聞き取りが難しい&背景知識が必要なので、字幕無しでドラマを観るようになってからは、あまり積極的に見てなかったのですが、この作品は1話目で「おっ、これは名作かも!?」という感じがして、めずらしくリアルタイムで視聴しています。
「袖先赤いクットン」1・2話。久々の正統派時代劇で名作の予感❗️1話の子役演技から惹き込まれ、ジュノ&イ・セヨンの演技も絶賛されているし、本人の魅力が活きるハマり役✨内容は王道ではあるものの映像も美しく、程よい笑いもあってクセがなくて見やすい。最近見た時代劇の中で一番質が高い良作では👏 pic.twitter.com/weonSw4Znf
— Misa🌺韓国在住K-dramaライター (@misam34) November 14, 2021
そして、今6話ですが…やっぱり面白い!!!
最近は、トップ俳優・有名監督・人気作家の作品が続々とスタートしましたが、個人的にはこのドラマがNo.1。
これ、単なるロマンスじゃないんですよね。
斬新なテーマの作品・豪華すぎる俳優の作品…たくさんあったのに、まさかノーマークのMBCの時代劇が一番面白いとは(笑)
最近の新ドラマは、配信オリジナル含め一通り観たけど、斬新な素材・豪華な俳優・有名な製作陣の作品こそ、ことごとく期待を外し、結局一番お気に入りが地上波MBCの王道時代劇「袖先赤いクットン」というのが不思議😅結局、演出・脚本・演技全ての調和と完成度が大事❗️
ついに時代劇沼に突入しそう😆 pic.twitter.com/1KfyCetacB— Misa🌺韓国在住K-dramaライター (@misam34) November 30, 2021
韓国でも今一番、話題&評価が高い作品なんじゃないでしょうか(このあと紹介しますが、視聴率も右肩上がり中!!)
ということで、今日は、6話まで見た時点の内容であらすじ・キャスト・韓国での視聴率・感想などを紹介したいと思います。
「赤い袖先(袖先赤いクットン)」あらすじ・キャスト
時代は1700年後半。朝鮮時代後期と呼ばれる時代です。ジュノが演じるイ・サンが世子(セジャ=後に王になる人)の時代。イ・サンと言えば「改革君主」として韓国でも人気が高く、イ・ソジンが演じたドラマ「イ・サン」を始め、様々な作品で取り上げられることの多い王です。
また、イ・サンの父親の思悼世子(セドサジャ)は、イ・サンの祖父にあたる21代王・英祖(ヨンジョ)に「陰謀を企んでいる」と誤解され、米びつに閉じ込められて餓死させられたという衝撃の「米びつ事件」でも有名ですね。
私も「米びつ事件」はこのユ・アインが思悼世子を演じた映画「사도 (邦題:王の運命-歴史を変えた八日間-)」で観て衝撃でした…。「袖先赤いクットン」を観るのであれば、この映画を事前に見ておくことをオススメします。
英祖を演じるのはイ・ドクファさん。凄い良い味出してて、登場するたびに釘付けです(笑)
父親が閉じ込められ、祖父に餓死させられる様子を見ていたイ・サン。そして、自分の息子をも殺してしまうほど、厳しく、疑い深い祖父・英祖(ヨンジョ)。
そして、「反逆者である思悼世子の息子」としてイ・サンを敵視する人物も多い…という厳しい状況で、孤独に自分を律しながら生きてきたイ・サン。そんな波乱万丈な人生を歩みながらも、後に王として、様々な分野で功績を残した人物です。
そして、イ・セヨンが演じるソン・ドクイム(後の宜嬪成氏)は、女官としてイ・サンに仕えます。
イ・セヨンは子役出身で、なんとすでに20年以上の経歴があります。(ちなみに今放送中の時代劇「恋慕」の主役のパク・ウンビンも子役出身で芸歴が長いので、”時代劇・子役出身女優対決!”と言われたりしています)
ドクイムは、明るさ・純粋さとともに、本が大好きで知的な人物。そこがイ・サンが惹かれるポイントでもあり、様々な思惑を持った宮廷の人物たちが「たかが女官が」と接するのに対し、ドクイムが持ち前の聡明さでうまく立ち回っていく様子が、サイダー(観ていてスカッとする)ポイント。
一方で、ロマンス部分については、作品紹介に
自分が選んだ人生を守ろうとした女官と、愛よりも国が優先だった王の切ない宮廷ロマンス
とあり、一筋縄ではいかない、時代劇ならではの葛藤や波乱万丈な展開が描かれることになりそうです。
続いて、イ・サンの右腕的存在で、女官たちのあこがれの的、ホン・クヨンを演じるのは、カン・フン。
どこかで見たと思ったら、「君は私の春」のダジョンの弟…!
優しそうな笑顔の奥には…二面性を持つ人物で、今後のキーマンになりそうです。
そして、ドクイムの上司役には、「愛の不時着」「パラサイト」でもおなじみのチャン・ヘジンさん。
ドクイムの女官仲間には、こんな方も…!!
ドクソンの友達、お久しぶり🤣🤣🤣
出てきた瞬間「あ〜〜〜〜〜!!!!」ってなった🤣#袖先赤いクットン#応答せよ1988 pic.twitter.com/92i9T5ckNX— Misa🌺韓国在住K-dramaライター (@misam34) November 16, 2021
助演の中でも、視聴者からも「美しい」「演技が上手!」と評価が高いのが、チュンジョン金氏(貞純王后)を演じるチャン・ヒジン。
時代劇にぴったりな美貌と気品で、見とれてしまう…と思ったら、「悪の花」でイ・ジュンギのお姉さん役を演じた方ですね!!
この方は、英祖王の2番めの王妃(継室)です。
祖父と娘ぐらいの歳の差に見えるのですが、最初は「時代劇だからこれくらい当たり前なのかな」と思いました。
しかし、調べてみると英祖王が66歳のとき15歳のチュンジョン金氏を王妃として迎えたそうで、李朝歴代王の中も最も、年の差が大きい夫婦だったそうです。
歴史上では、「米びつ事件」にも関わった人物ということですが、イ・サンとの関係性がどう変化していくのか?気になるところです。
さらに、イ・サンの母親役は、映画「チャンシルさんには福が多いね」のチャンシルさん役のカン・マルクムさんという、これまた演技派の役者さん!
夫を義父に殺され、無念の想いで一人、宮中での生活を送っている複雑なキャラクターを、これまでの役柄とも違う独特な雰囲気の演技で表現しています。
「赤い袖先(袖先赤いクットン)」視聴率・監督・脚本家情報
「赤い袖先(袖先赤いクットン)」の韓国視聴率についても紹介しておきましょう。
毎週金・土の21:50〜地上波MBCの放送。最初からとても評判がよかったので、視聴率も見事に右肩上がりで上昇。このまま行くと、ほぼ確実に10%は超えるのではないかと思われます。(最近始まったドラマの中で、ここまで綺麗に視聴率が右肩上がりしているのはこの作品ぐらい)
金・土・日は、実は、各局ドラマ合戦が凄いことになっていて、6作品ぐらいひしめき合っている状態。さらに同時期の作品には、チョン・ジヒョン、ソン・ヘギョ、イ・ヨンエなど、そうそうたる大スターの出演作が多く、その上、監督や脚本家まで有名な作品ばかりでした。
そう考えると、この作品はキャストもまだまだ若手だし、監督・脚本家も大きなヒット作があるわけではありません。そして王道の時代劇。MBCもまさかここまで人気を得るとは予想していなかったのではないでしょうか。
原作:カン・ミガン「袖先赤いクットン」
脚本:チョン・ヘリ(「仮面の王 イ・ソン」)
「赤い袖先(袖先赤いクットン)」が人気の理由
では具体的に「赤い袖先(袖先赤いクットン)」の人気の理由を紐解いてみましょう。
久々の「王道時代劇」らしい”質感”
最近は、ベースは時代劇でありながらも、実在しない人物を主人公にした「フュージョン時代劇」が多く制作されてきました。(今、同時に放送されている「恋慕」などもそうです)こういった作品は、特別に歴史的な知識がなくても気楽に観られるし、歴史考証問題などのリスクも少ないため、近年特に増えているジャンルです。
「袖先赤いクットン」も、脚色された部分や、ラブコメ的要素ももちろんあり、フュージョン時代劇的な要素がゼロではありません。
ただ、監督も制作発表会で「フュージョン時代劇とはスタンスが違う」と話していて、やはり実在の人物を扱っているという点で、できるだけ脚色しすぎず、実際のその時代の雰囲気を活かそうとしている感じがします。
美しい映像、繊細な演出が作り出す”質感”というか、上質さが、他のフュージョン時代劇とは違う魅力を生み出しています。
また、派手でわかりやすい事件が起こるというよりも、味のあるセリフ、知的な会話のやり取りの面白さなど、
この時代ならでは感性をしっかり表現している点も魅力です。
一方で、ラブコメ的なくすっと笑える要素や、キュンとくる萌えポイントもバランスよく織り交ぜられていることで、堅苦しくなく、ラブストーリーとしても楽しむことができます。
ああもう、最高すぎたお風呂シーン(笑)
私は、その時代ならではの雰囲気で、実話ベースのほうが好きなので、これまでフュージョン時代劇にはあまり惹かれなかったのですが、この作品は、2話まで観た時点で、久々の王道時代劇の匂いがして、すっかりハマってしまいました。
主役の二人の演技・キャラクターシンクロ度
そして何と言っても、主役の二人の演技!特に、今回ジュノの演技の評価がとても高く、ジュノの代表作の一つになるのではと思います。
やはり人気が出るキャラクターというのは、キャラクターと演じる俳優本人の魅力がシンクロしていることがポイントだと思うのですが、イ・サンという役の内面の複雑さ、繊細で複雑な心情、それでいてブレない魅力を、ジュノが繊細な演技でよく表現しています。
イ・セヨンは、多少好き嫌いが分かれる女優でもあるのですが、今回の役・そして時代劇がとても良く似合っていて、ジュノとの相性も良い感じ。
こうやってチマを持ち上げて、元気に走る姿が本当に似合うイ・セヨン!!
後半の展開では、この二人の演技力がますます開花するのではと期待しています!
OSTも良くて毎日リピート中!
「赤い袖先(袖先赤いクットン)」日本放送に関する情報
★追記:日本ではKNTVで2022年4月から放送が決定!邦題は「赤い袖先」となりました。
4月:本放送スタート
まとめ
ということで「赤い袖先(袖先赤いクットン)」について、現在6話時点でのあらすじ・キャスト・見どころなどをご紹介しました!
とてもとても深いとわかっていたので、あえて足を踏み入れてなかった時代劇沼についに…はまりそう(笑)
歴史=ネタバレなので、あえてあまり詳しく調べすぎないようにしているのですが、ドラマ見終わったら、徹底的に歴史を調べて、更に深くハマる気がしてなりません。
セリフを隅々まで深く味わいたいので、原作小説も買ってこの時代の用語ももっと勉強したい!ああ、沼は深そうです(笑)
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