だいぶ前から話題になっていた「最高の離婚」のリメイク版。
私は、日本版はリアルタイムで観ていて、日本のドラマでは珍しく結構ハマりました。
今日ついに韓国で初回放送があり、さっき第1・2話を見終えたので、タイムリーに感想を書いてみたいと思います。
韓国版「最高の離婚」キャスト
まずキャストが豪華ということで話題になっていました。
日本版で瑛太が演じた役が、チャ・テヒョン
尾野真千子がぺ・ドゥナ
チャ・テヒョンは1年ぶり、ぺ・ドゥナはケーブルテレビに昨年復帰したものの、地上波は7年ぶりとのこと。チャ・テヒョンが出演を決めた理由は「70%はぺ・ドゥナとの共演が理由」とのこと。笑
日本版も、演技力がある俳優ばかりだったので、演技力と大物感でいうと、劣っていません。が、正直、「瑛太がチャ・テヒョンかー。。。うーん。なんか違う。」というのが最初の感想でした。チャ・テヒョン好きなんですが、あの役のコミカルで神経質な感じは、チャ・テヒョンじゃないよなあ、というのが正直な感想。
ちなみに、私は、見る前の時点では、この2人のキャストしか確認していませんでした。原作好きな私としては、懸念も含めて、以下の点に注目しながら見ました。
1)瑛太の名演技はどうなった!?
はい、まずこれが一番重要。これがなければ、このドラマの世界観が成り立ちません。
が、懸念は的中してしまいました・・・。
チャ・テヒョンが、、ただのオッさんにしか見えなかった・・笑
一応、神経質っぽい様子は、描かれるんですが、とってつけたような感じで、それ以外のシーンだと特にチャ・テヒョンがそこまでクセのある人物に見えない。。。仕事に疲れたおっさんにしか見えないんですよね。
瑛太は、喋り方からしぐさまで、神経質なヤツって雰囲気が醸し出てたんですが、それが全くない。脚本と演出の問題もあるかもしれないけど(全体的にちょっと雑な感じがしたので)、でもやっぱりそもそもキャストミスのような。
チャ・テヒョンが、あの歳と風格で、細かな作りこんだ演技をしても、それはそれで違った感じになってしまったような気がするし。
実はイケメンなんだけど、ダサくすると本当に芋っぽく見えて、それでいて作り込んだ演技ができる、線が細めの俳優さんがよかったなあ。絶対無理だけど、例えばキム・スヒョンとかなら、あの感じが出せたんじゃないかなあ。という感じ。
しかも、設定でどうしても気に入らなかったのが、チャ・テヒョンが昔、音楽をやってたという設定。仕事の隙間に、五線譜で曲を作ってるっぽいシーンがありました。いやー、濱崎さん(瑛太)はそんなことするキャラじゃないよ!と思ってしまいました。
ただ、そもそも全く別物として、新しいキャラクターを演じてくれるのであれば別。いづれにせよ、このドラマは、瑛太の役が最も重要なので、頑張れ!チャ・テヒョン!笑
2)名セリフはどうなった!?
まだ第1・2話なので、登場人物の紹介や過去の経緯を説明する内容が多かったのですが、チャ・テヒョンとぺ・ドゥナ夫婦の気持ちがすれ違う様子が、二人の日常生活を通して描かれました。
久々に妻が化粧をしてみたのに全く気付かれなかったり、妻のピンチにも全然助けに来ないどころか、心配もしなかったり。
この辺りは、多少の設定は違いつつも、割と日本版を忠実に再現した感じ。
名セリフっぽものは、まだそこまで出て来なかったのでなんとも評価できませんでした。が、嫌な予感としては、雰囲気だけ日本版を再現しちゃったら嫌だなー、という感じ。「結婚とは」「夫婦とは」的なセリフが多少出てきたのですが、特に記憶に残るほどの目新しい表現もなく。
下手すると、昼間のワイドショー的な、単なる夫の愚痴、妻の愚痴、的になってしまいそうなセリフを、どう共感を呼ぶセリフにするかがこのドラマの脚本の腕の見せ所です。そして、ここは是非、韓国版らしい表現を期待したいところ。今後に期待です。
3)韓国人の反応はどうだった!?
終わってすぐNAVERを見てみると、検索キーワード1位になっていました。内容をざっと見てみると、だいたいこんな反応が大半。
・ぺ・ドゥナの久々の演技を絶賛するコメント
・夫婦間の葛藤の様子に共感したという人
びっくりしたというか、感心したのは思った以上に、原作を見た人からのコメントが多かったこと。しかも、ちゃんと原作の魅力を理解した上で、だいたい日本人の私と同じような感想でした。
韓国では、そもそもリメイクはヒットしない傾向がありますが、それにしても、なかなか厳しい出だしのようです。
おまけ:綾野剛と真木よう子はどうなった!?
さて。事前にキャストを確認していなかった綾野剛と真木よう子の役は誰が演じたのでしょうか。
まず、真木よう子はこちら。イエルという女優さん。どこかで見たと思ったら、トッケビの特殊メイクしてたお婆さん役の人ですね。どことなく、真木よう子的な、雰囲気がある感じです。
でも設定が、お洒落な洋服屋をやってるんだよな〜。それも、ちょっと違う。。自宅で細々とマッサージ屋やってる切なげな感じがよかったのに。
そして。私が大好きな綾野剛は・・
誰これ!?(有名だったらすいません。。)というか、綾野剛くずれっぽくて(ゴメンナサイ)思わず吹き出してしまいました 笑
調べてみたら、まだ新人の俳優さんでソン・ソックさん。しかも!!5月の時点でぺ・ドゥナと恋人報道が出ているじゃないですか!!え!そんな恋人同士でキャスティングしちゃうの!?というのにビックリ。
1・2話では、本当にちょっと出てきただけでしたが、「雰囲気だけ綾野剛風」笑 で終わらないように、演技に期待してます!!!
韓国での日本ドラマのリメイク
先日日本で「グッド・ドクター」がリメイクされ、韓国ドラマのリメイクとしては珍しく成功したばかりですが、個人的には韓国→日本のリメイクは、基本的にはあまりうまくいかないイメージです。
なぜなら、日本の俳優の演技力がついていかないから。
「美男ですね」「ごめん、愛してる」なんかもそうですが、話題作であればあるほど、ジャニーズ事務所のように力の強い事務所の演技力のない俳優がキャスティングされがち。「グッド・ドクター」は、最初から難役であっただけに、ちゃんと演技力のある山崎賢人がキャスティングされたのが幸運だったと思います。
一方で、日本→韓国のリメイクは、どうでしょうか。
意外にも、こんなにたくさんリメイクされてるんだーという感じですが、「花より男子」のように、リメイクされることで日本版とはまた違う良さを生み出しているケースも少なくないと思います。
ちなみに、今回のクールは、この作品の他に「空から降る1億の星」もリメイクされています。私は日本の原作を見ていませんが、普通にドラマとして面白く結構ハマりそうな予感です。(キムタクはソ・イングクが演じており、演技が素晴らしい!)
いづれにせよ、作品の話題性に関わらず、ちゃんと脚本に合った実力のあるキャストをキャスティングできるかどうか、が大事だと思います。
ただ加えて、今回この「最高の離婚」を見て思ったことは、リメイクが向いてる作品とそうでない作品があるな〜ということ。この作品の場合は、キャラクターの個性も魅力の1つですが、その時のその時代の空気感を、旬な俳優が見事な演技力で表現したところにあったと思います。(特に現実的なテーマの場合、演技が気になっていては、入り込めませんからね。)
逆に、韓国で大ヒットした「ミセン」は、その時の韓国の若者の苦悩を見事に描いて、社会現象にまでなりましたが、日本では全くその作品の良さが生かされず(これもやっぱりジャニーズだったし)散々な結果でした。
ただ、役者の演技力があったとしても、失敗しただろうなというのが個人的な意見。「ミセン」の作品の魅力って、若者の就職難や学歴・性別による差別、会社というタテ社会での苦悩、あたりをリアルに描いた部分にあったので、当然それを日本に持ってきても前提が違いすぎて、共感を呼ぶのは難しかったと思います。
つまり、こういう時代のリアルを描いたようなドラマを海外でリメイクするのって結構難しい。毎回、作品の魅力が何なのかわかって、リメイクを企画してるのかしら!?と思っちゃいます。今回もそんな感じで、ちょっと厳しいんじゃないかな〜というのが感想です。
まとめ
というわけで、、つまるところ「え!?なんか違う!!」の連続でがっかりしたというのが正直な感想でした。まだ1・2話なので、なんとも言えませんが、、
とはいえ、5話まで我慢して初めて良さがわかってくることも多いのが韓国ドラマ。笑
是非、挽回してほしいです!!
敢えて今回、1・2話の時点での感想をまとめてみましたが、終わる頃にはハマっているのか、やっぱりガッカリしているのか、はたまた、途中で飽きてしまうのか・・・また、見終わったら感想を書いてみたいと思います。
最後に、初回の予告動画を紹介しておきます!
・KBS2にて毎週 月・火 22:00~
・KBS作品ホームページ(韓国語)
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