「梨泰院クラス」でマ・ヒョニ役を演じたイ・ジュヨンの主演映画です。
今後、日本で見る方向けに、作品のあらすじ・キャスト・韓国での評判・感想などをネタバレなしで紹介します。(舞台挨拶も観ましたので、後半で紹介しています!)
「野球少女」あらすじ概要
「野球少女」の概要を、予告編レベル(ネタバレなし)で紹介していきます。
高校野球チームの唯一の女性であり、最速134kmを投げ、天才野球少女と呼ばれて注目されているジュ・スイン(イ・ジュヨン)。
しかし、いくら話題にはなっても、スインが目指すプロチーム入団の夢は叶いません。高校最後のチャンスで、同じチームからプロ入りしたのは、幼馴なじみのジョンホ(クァク・ドンヨン)でした。
「プロ野球選手は、男性でなければならない」という明確なルールはありませんが、前例はなく、母親・友人・監督までもが、夢をあきらめるように言います。
そんな時、新しくコーチとして赴任したチェ・ジンテ(イ・ジュンヒョク)。自身も昔、プロチームを目指し、夢破れた経験があるジンテ。
初めは、先輩の頼みで何となく引き受けたコーチ業。
ジンテもまた、スインにプロチームは諦めるように言います。しかし、決してあきらめないスイン。
スインのまっすぐな姿勢に、徐々に彼女の力になっていくジンテ。果たして、スインの夢は叶うのか…!?
「野球少女」キャスト&見どころ
「野球少女」は韓国でも上映館が多くはなく、大作という感じではなかったのですが、実はキャストはかなり豪華です。
まず、主人公のスイン役、イ・ジュヨンは、日本でも大人気の「梨泰院クラス」でトランスジェンダーであるマ・ヒョニ役を演じた女優さん。
「梨泰院クラス」で一般的に有名になる前から、演技力と素敵な声が高く評価されていた実力派女優。実は映画ではすでに何回も主演を務めています。
今回の役は、「梨泰院クラス」に出演が決まる前にオファーを受けた作品のようですが、結果的にどちらも性別の壁に立ち向かう、という役柄となりました。
コーチ役のイ・ジュンヒョクさんは、「秘密の森」などにも出演したドラマではおなじみの方。個人的には「秘密の森」のように、権力や地位が高い役が多いイメージなので、今回の素朴なコーチ役が新鮮でした。
制作記者発表会の様子。ジュンヒョクさんは、役作りのためにかなり体重を増やしたんだとか。
そして、脇役もなかなか熱いんです…!スインの母親役は、「椿の花咲く頃」ジャヨン役で有名になった、ヨム・ヘランさん。
先ほど紹介した、幼馴染役のクァク・ドンヨンさんも、最近ドラマで存在感が増しているし、最後のほうにはなんと「梨泰院クラス」からあの大物が友情出演ということで、重要な役どころで登場します…!(これだけでも、「梨泰院クラス」ファンには嬉しい見どころ!!)
そして、キャストともう一つの見どころが、作品のメッセージ性。
誰もが、夢をあきらめることを勧める中で、スインだけは決して自分の夢を諦めません。
「私の将来を、なぜあなたがわかるんですか?私自身にもわからないのに」
「やってみてもないのに、諦めない」
「梨泰院クラス」を観た方は、このスインのセリフ、セロイの「俺の価値をお前が決めるな」を思い出しませんか…?
監督は元々、野球をする少女の話をたまたま耳にしたことがきっかけで、この映画の構想を練り始めたそうですが、ストーリーを作り上げていくうちに「性別の壁」というテーマをもう少し広げて、「夢を諦めないということ」まで膨らませることにしたそうです。
どんな状況になっても、決してあきらめず、ブレないスイン。普通の人なら、そこで妥協しても十分だろう、という場面でも絶対にブレず、ひたすら自分の信念を貫き通します。
凄くシンプルなメッセージなのですが、イ・ジュヨンのまなざし、意志のこもった声で演じられるスインを通して見ると、胸に響くものがあります。
キャストという観点でも、メッセージ性という観点でも、「梨泰院クラス」にハマった日本の方々には、好まれる作品となるのではないでしょうか。
韓国版フライヤー
★韓国語学習ジャーナルhana Vol. 25【韓国映画特集】
「野球少女」韓国での評価
「野球少女」の韓国での評価について、NAVERの評価を紹介しておきます。
評論家・記者評価:6.57点/10点
動員数:28.388人(公開10日間)
私も、#生きている より断然、この「野球少女」のほうが良かったです…!
自ら限界を設定しない、スインのキャラクターがとても良かった。イ・ジュヨンの演技のおかげで、より魅力的なキャラクターになったようだ。
夢に向かって努力した人、挫折した人、みんなのための映画。一緒に頑張ろうと応援してくれるような映画だった。
劇的な部分が無くても、十分に完成度の高い映画。私たちだれもに、実は壁を崩したい夢があることを気付かせてくれる物語。
「野球少女」個人的な感想
※ここからは、あくまで個人的な感想です。辛口も含まれますので、観たくない方は飛ばしてください。
チケットを購入した時点で、思ったより上映規模が大きくなく、私が見たのも70名くらいのミニシアターだったので、きっと大作に比べたら、キャストや製作費に限りがあるんだろうな…となんとなく思いながら鑑賞。
まだコロナ後で、完全に観客が戻っていない状態だったので、観客も20名程度でしたが…、結果としては「派手さはないけど、シンプルで良い映画だった」というのが率直な感想。
脇役まで、ドラマ好きには嬉しいキャストが固め、何と言っても、イ・ジュヨンの演技・存在感がやっぱり期待以上。
もちろん演技も素晴らしいんですが、声もいいんですよね~。今回のブレない意思を持ったキャラクターを演じるのはぴったりの声。
韓国でも、「ナレーションだけでも食べていけるんじゃないか」と言うぐらい、声も高く評価されているようです。
制作発表会によると、主役の2人が野球の練習をしたのは、1か月ほどだった、ということで、もう少しお金と時間を掛けたら、劇的なシーンや派手な演出もできたかな~と思う部分も多少あるのですが、、ただ、コンパクトにまとまって、この規模の映画としては十分な完成度だったんじゃないでしょうか。
途中、もう少しテンポがあったらなと思う部分がありつつも、鑑賞後の満足度が高いのは、後半からエンディングにかけての構成がとても良かったからではないかと思ます。(エンディングが良かった、という声はレビューでも見られました)
というわけで、「梨泰院クラス」を観た方で、特にメッセージ性に共感した方、それから、夢や目標がある方にオススメの映画です。
「野球少女」舞台挨拶でイ・ジュヨンに遭遇!
さて、今回、私はホンデにあるミニシアターで「野球少女」を観に行ったのですが、ちょうど舞台挨拶の回に参加することができました…!
ミニシアターで観ると、料金安めなのに、特典が付くことが多く、今回はチケットホルダーがもらえました。
まず、映画を観る時点で驚いたのが、観客の女性率の高さ。20人くらいしかいなかったのですが、男性は2人ほどで、あとすべて女性…!
イ・ジュヨンがあいさつした時の動画です。字幕はつけてませんが、素敵な声をご確認ください。
話してる内容は、ざっくりこんな感じです↓
後半:この辛い時期に、この映画を観て応援されたり、感動するそんな時間だったことを願います。
「野球少女」日本での公開予定
現時点で「野球少女」の日本公開予定については、情報がありません。
韓国での興行規模を見ると、配給会社さんはちょっと二の足を踏んでしまうんでしょうか…。個人的には、おそらく高値で取引されそうな#生きている より断然こっちをオススメしたい(笑)特に「梨泰院クラス」ファンには満足度が高い映画だと思います…!
東京だと、いい映画を公開してくれる渋谷の「シアター・イメージフォーラム」さんとかでやりそうなイメージですが、、是非、日本でも多くの人が見られるように、祈ります…!
邦題は、そのまま「野球少女」でしょうね。
日本公開がいつか?についての情報をキャッチしましたら、こちらでもご紹介します。
★追記:日本公開が2021年3月に決まりました!タイトルはそのまま「野球少女」です。
★韓国映画好きなら必見!
まとめ
ということで、映画「野球少女」の見どころなどを紹介しました。
日本で公開されましたら、是非観に行ってくださいね…!
・韓国公開日:2020年6月18日
・上映時間:105分
・日本公開:2021年3月予定
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